Dahlia's book log だりあの本棚

読書で得た喜びをここに記録として残します。 こんな本を読みましたという備忘録として。

#905 ある街のお寺と神社と教会のお話~「さんすくみ」

さんすくみ絹田村子 著

神社と寺と教会と。

 

この頃の天候の変動に何を着るべきかがわからなくなってくる。一番困るのは寒暖差アレルギーで、寒いより温かい方が症状が出にくいので未だ真冬のコートで出かけている。今年は桜も遅いそうなので、コートのクリーニングはもう少し後かな。

 

さて、この間読んだマンガが面白かったので、同じ著者の作品を読んでみた。

 

 

恐らくこちらの作品も舞台は関西だと思われる。理由はたった一つ、鹿が出て来たから。

 

この風景、関西以外にもあるかもしれないけれど、鹿+神社=奈良とインプットされてしまっているせいか他の地域が思い浮かばない。

 

このシリーズは同じ町内にある神社とお寺と教会のご子息がそれぞれの家を引き継ぐ様子が描かれている。教会のみ世襲ではないようだが、恐らく継いでいく設定になるだろう。それぞれ異なる宗教ではあるが、息子さんたちはとても仲が良くそれぞれの家を行き来している。

 

永室神社を継ぐ恭太郎、九誉寺を継ぐ孝仁、秋日野教会を継ぐ工の三人は非常に仲が良い。同じエリアに育ち、家業が似ているせいかなんとなく気も合うようだ。そして三人ともなんとなく世間離れしたというか、のんびりマイペースな所も似ていると言えなくもない。

 

それぞれ異なる宗教に属しながらも、行事の内容には共通したところがあるようだ。人の生死に寄り添い、祈りをささげる。人々の来訪が絶えず、祈願のために訪れるものも多い。

 

彼らはまだまだ家を継いだばかりで、恭太郎は御朱印が上手に書けないし、孝仁はお化けが怖い。工は神父なのにオカルト大好き。神事に携わる人でもやはり新米時代には失敗はつきもので、そこがまた彼らの団結を深めているようなところがある。

 

たまに旅行などで神社やお寺に行くことはあるが、そこに従事する方々やそこで暮らす方々の生活などはよくわからない。その一部を垣間見れる作品というところだろうか。それぞれ歴史があり、引き継がれる伝統がある。秋日野教会はドイツ人の祖父が建てた教会で工が3代目とまだ日は浅いが、欠かさず礼拝は行われ今はドイツに暮らす祖父とは定期的に行き来しているようだ。

 

まずは1巻目を読んでから続きの購入を検討することにした。宗教に特化した内容ではないのでさらっと読めるのだが、もう少し時間のある時に読むことにしよう。他にも読みたい本は多くあるのだから。