Dahlia's book log だりあの本棚

読書で得た喜びをここに記録として残します。 こんな本を読みましたという備忘録として。

#645 安定のシュールさ ~「女の園の星 3」

女の園の星 3』和山やま 著

星先生、風邪をひく。


師走に入り、唐突に2本の出張が決まりバタバタとしております。移動時間が増えると読書時間も確保できるので読書だけはサクサク進んでいるのに、書き残す時間がない。忘れないうちに大急ぎで書き残していこうと思う。

 

さて、この頃こちらのシリーズが好きすぎて、たまに思い出しては開いたりしている。

 


どこが好きかと言われると、圧倒的な画力による表現力&なんともアンニュイで独自路線を行く主人公たちの姿のギャップというところだろうか。敢えてジャンルを指定しにくい所も好きだし、ものすごく印象に残るカットが多い所も魅力的。

 

今回星先生は風邪を引いて学校をお休みしている。熱も出始め、相当辛そうだ。お粥が食べたいとキッチンに行くと、妻がなぜか本格的なカレーを準備していた。これも昔自分が妻に言ったことだったりで、星先生の謎がより一層深まるエピソードからスタートしている。

このシリーズ、舞台が女子高でもうそんな時代が遠い昔のこととなっている私には、高校時代の根拠のない自信や元気さが非常に微笑ましい。大人の一歩手前みたいな様子が要所要所に垣間見え、なんとなく元気になる効果もある。

 

確かに高校生ぐらいまでって大人との距離の測り方がまだわからずで、身近の大人である家族、教師などに対する接し方が独特だ。その微妙さも上手に描かれており、学校ならではのシチュエーションでのあり得ない出来事もものすごくシュールで後から笑えてくるようなところがある。

 

出張中、盛大な気分転換になりました。