Dahlia's book log だりあの本棚

読書で得た喜びをここに記録として残します。 こんな本を読みましたという備忘録として。

#634 他文化を初めて経験するってこういう感じですよね~「うちのちいさな女中さん 2」

『うちのちいさな女中さん 2』長田佳奈 著

大正時代の女中さん。

 

とりあえず自分を甘やかすことに徹底した昨日、久々にゆっくり休めた気がする。世の中ブラックフライデーということで、早速Amazonをチェックしてみた。25日0時スタートか。よし、参戦せねば。

 

Amazon見ていたら読んでいたマンガの続編がいくつか出ていることを発見。本書は3巻まで出ていたが、ひとまず2巻を購入した。

 


舞台は昭和初期で、日本に大量に西洋がもたらされた頃だ。女中のハナちゃんはまだ14歳。10歳になった頃から女中として働いている。もとは田舎のお屋敷で勤めていたが、今はご主人の親戚筋の奥様のもとで働いている。

 

江戸も明治も大正も、それらが舞台となる話は大好物だ。大正は「モダン」がテーマで西洋文化を取り入れる過程に魅力を感じずにはいられない。ヨーロッパの当時の文化も垣間見ることができるし、それが日本にどのように広がったのかを知るのも楽しい。昭和初期はそんな大正時代に持ち込まれた西洋がしっかり根付いていく様子を垣間見ることができる。

 

そもそもビクトリア時代の話が好きなので、19世紀の文化が取り入れられているところが好みなのだと思う。ハナちゃんが勤める令子様のお宅はやはり西洋が取り入れられている。テーブルに椅子、洋服を着こなすし冷蔵庫もある。冷蔵庫とは言ってもまだまだ氷室のようなものだが、それでも和に絶妙に洋が混在している絵が美しい。

 

今回はハナちゃんはたくさんの初めてを経験した。まず、洋食の本を見つけて奥様と一緒にライスカレーを作る。経験したことのない香り、珍しい手順。奥様と一緒にお食事をとることもハナちゃんには驚きである。その表情がまた良い。

 

スプーンの使い方を教えてもらい、奥様と一緒においしく頂いたハナちゃん。

 

そして奥様にとってもハナちゃんの存在は日々の生活に花を添えてくれているようだ。たった一人ではなく、ハナちゃんがいる。二人の暮らしは毎日平和に過ぎていく。そんなある日のこと、奥様は雑誌で女中についての特集を読んだ。なるほど、女中さんたちは休日を望んでいるものなのか。

 

そこでハナちゃんに休日を取ることを提案するも、10歳から働いているハナちゃんには休日の過ごし方がわからない。休日などいらないと言う。そこで奥様はハナちゃんと一緒に外出してみることにした。映画を見、百貨店に行く。そこでハナちゃんは初めてクリームソーダを飲んだ。その驚きたるや!!

 

ハナちゃん、かわいい!

 

ということで、3巻もすぐ購入する予定。