Dahlia's book log だりあの本棚

読書で得た喜びをここに記録として残します。 こんな本を読みましたという備忘録として。

#627 2巻目は海外でのフランス風の実現方法が満載~「フランス人は10着しか服を持たない 2」

『フランス人は10着しか服を持たない 2』ジェニファーLスコット 著

2巻目もおススメ。

 

この頃家の中を整えたいという思いが常に中心にあり、次の引っ越しに備えようという側面も大いにあるが、とにかく物を減らしたい。足るを知るの精神で、本当に好きだと思える1軍のみで生活したい。そこで関連書籍をいろいろ読んでいるのだが、読めば必ず何等かのためになる情報が多く、本書も大満足の1冊だった。

 

「フランス人は10着しか服を持たない」というタイトルのインパクトは多くの概念を覆す意味が込められており、「あのオシャレに敏感なフランス人が10着で暮らす?いや、無理だし。」みたいな考えが即座に浮かぶので、実際手に取らずにはいられないはず。本書はそのシリーズ2巻目である。

 

随分昔に1巻目を読み、そして手放し、また読みたくなったのだが「ここは時短」とマンガバージョンを読み、そして結局本に帰ってきた。個人的にはマンガより書籍のほうが読みやすいと思う。

 

 

1巻目では著者が大学生の時に1年間パリの貴族の末裔のお宅で生活した際の経験が書かれている。2巻目はその留学から約10年後のお話で、著者はすでにアメリカで2人のお子さんのママとなっている。

 

お子さんのいる日々は毎日が大忙しだが、パリでお世話になったマダムシックのライフスタイルを大人になった今でも引き続き実践している様子が書かれている。それがかなり具体的で「ああ、私でもできそう」なレベルに落とされているのがよいアドバイスとなっている。

 

パリではなくともヨーロッパで暮らすのであれば、パリ風というのはもっともっと想像しやすく身近なものだったりするのだろうが、同じ西洋文化とは言えアメリカとフランスとでは大きな違いがあると想像する。以前聞いた話では、カナダのフランス語圏の文化についてフランス人に尋ねた所、ケベックはフランスとは全く違う文化圏とのことだった。言葉も異なる点が多く、ケベックのフランス語は戸惑うことが多かったとも聞いた。同じ英語圏でもイギリスとアメリカでは大きく異なるので、やはり大陸違えば文化差があるようだ。

 

著者の住むカリフォルニアでは「親しみやすさ」が社交面で最優先されるとあった。よって服装もカジュアルなものが多く、おしゃれをしている方が逆に目立つらしい。しかし、著者はそこへ工夫を凝らし、シーズンごとに着る10着をカジュアルながらもちゃんとした服で過ごし、家の中だけではなく自分自身のケアもゆっくりしっかり行っている。

 

個人的な意見だが、ヨーロッパと日本、ちょっと似ているなと思うのは「即効性」を求めないことだ。例えば、美容整形でしわを取り除くより、毎日のスキンケアでカバーする。冷凍食品やミールセットで毎日の食を済ませるより、必ず手を加えるものを好む。いきなりフレンドリーより、ある程度のマナーを重要視する。などなど、ヨーロッパと日本は後者にあたるのではないだろうか。

 

著者もだんだんと後者よりのライフスタイルを取り入れるようになり、イギリス人のご主人の影響もあるのか、書かれている内容はカジュアルよりモダンでシックなライフスタイルへ移行しているようだ。もちろんカリフォルニア風なところもあり、ヴィーガンフードのお話もあれば、マインドフルネス的なエピソードも多い。

 

しかし、日本でフランス風を実践してみようと思う時、外国人の目から見たフランスを確認する上でも本書はとってもためになった。Amazon評では圧倒的に1巻目の方が好評だが、私は2巻からも学びが多く同じように楽しめたのでおススメしたい。

 

それにしても、アメリカで1巻目が発売されたのが2012年。2巻目が2014年。ブログの開始が2008年。2巻目を読んでいてなぜか今話題の?メーガン(ハリー王子夫人)のことを思った。同じカリフォルニアで、シックなライフスタイル、自立した女性。常にメーガンがアピールしたがっている方面に類似している。メーガンが女優時代にブログを始めたのが2014年、著者の影響を受けてるのかな?なんて邪推をしてみた。でも確かに影響を受ける程のパワフルな書籍だもの、メーガンじゃなくても真似してみたくなるかもね。