Dahlia's book log だりあの本棚

読書で得た喜びをここに記録として残します。 こんな本を読みましたという備忘録として。

#598 水際対策も緩和のようだし、そろそろ海外行きたいですよね ~「パリジェンヌはいくつになっても人生を楽しむ」

『パリジェンヌはいくつになっても人生を楽しむ』ドラ・トーザン 著

自分に自信を持つ。

 

今日あたりから少しずつ気温が下がり、11月並みの寒気が日本列島に入って来るとのこと。この夏は異様に暑い日がだらだらと続いた感があり、正直言って「やっと涼しくなる!」な気分でいる。

 

さて、この頃は家の中のガラクタを少しずつ片付けており、服に至っては手持ちの半分くらいを処分した。本当ならばリサイクルに出すべきだったのかもしれないが、「コロナ禍だし」という言い訳のもと、本当は単に面倒だったわけだが、譲ることより処分を選んだ。夏服は割と簡単で、今年着なかったもの、あまり着る気分になれなかったもの、着たけど服の寿命が来たかなと感じたもの、似合わないと感じたものを一気に処分。もともと小ぶりでそこにぎゅうぎゅう詰めだったワードローブにかなり余裕が出来た。

 

夏服もそろそろ終わり、長袖に変わる時期となり「おや、秋の服はどうしよう?」と思案するほどになった。雑誌や街のショーウィンドウを見るも、今となっては「欲しい!」と思うもの以外は買いたくない。しかし、着るものが無いという切実さには変えられないのであれこれSNSを見たり、海外の雑誌見たりもしている。そのうち、なぜだかムクムクとフランス好き魂が大きくなり、何を間違ったか「パリジェンヌみたくなりたい」と無謀なことを妄想している。もちろん、山崎マリさん言うとところの「平たい顔族」を代表するような容姿であることは重々自覚しているので、「パリジェンヌみたいなライフスタイルを送りたい」と少しトーンダウンしたところ。

 

そこで、何かフランス関連の書籍が読みたいなあとKindle Unlimitedで検索し本書を発見した。フランスについてAmazonで検索すると著者の作品がいくつも出てくる。気になってはいたのだが、やっと読む機会を得た。著者は90年代にNHKフランス語講座に出演したことをきっかけに日本でフランス語の教師やフランス文化を発信するお仕事をしておられる。日本とパリを行き来しつつ、今のパリ、今の東京との比較の話が面白かった。

 

さて、フランスに関するエッセイを読むたび、私はなぜかものすごくパワーをもらうことが多い。本書を読んでその理由に気が付いたのだが、それはフランスは日本に比べて自由度が高いだけでなく、自分以外のことに関心を持たないからでは?ということだ。

 

例えば、私の今一番のストレスは仕事のできない上司である。上司といっても直属ではなく、管理部門の長という立場なのだが、この人が目に入るだけでストレスのフラグが立つ。ここで具体的にこんなことがありましたーと書き残しても良いのだが、きっとこの手のタイプの人はどの社会にも寄生していると予想されるので省略しよう。もしこれがフランスだったら?きっと眼中に入ってこないのではないだろうか、と本書を読みながら想像した。ストレスを産む相手に関心を傾けるより、自分のことに集中したほうが自分も幸せだし、そもそも自分の気持ちが向かないことに時間や労力を割くなんて無駄よ!と、パリジェンヌなら言うかもしれない。もっと言えば、好きでもないものを心の片隅に置くなんて!くらいに自分の好きなもの以外は完全拒否かもしれない。

 

一番憧れること、それは自分中心でいられるほどに、自分のことを熟知していると点にある。「己を知る」というと哲学的な深さを感じてしまうのだが、フランスの本を読んでいるともっとシンプルにYES/NOを選択する自信かな?と思うようになった。優柔不断にぐだぐだ悩むのではなく、瞬時に自分の直感を信じることができるのも「己を知る」ことにつながるのではないだろうか。だからこそ、フランス女性は堂々として美しいし、フランス男性もセクシーなのかも。

 

ということで、今はものすごくフランス熱が高まっており、なんならパリ行ってこようかな(休みないから無理だけど)な気分である。