Dahlia's book log だりあの本棚

読書で得た喜びをここに記録として残します。 こんな本を読みましたという備忘録として。

#359 雑誌を見ながら憧れのキッチンについて妄想してみました

『人と暮らしと、台所~夏』雑誌

料理家さんたちの台所。

 

涼しい9月が続いていたけれど、今週半ばから少し晴れ間が見えるらしい。週末、どうしても書類を送るための封筒が必要になり、近くの文具店へ行ってきた。文具店というか、書店に併設されている文房具コーナーなのだけれど、住宅街の本屋さんってオフィス街や繁華街に比べ、置いてあるものに味があって面白い。

 

少し時間があったので雑誌コーナーを眺めていたら、「お、これは!?」と思うものがあったので購入した。実は本書はEテレの番組のためのもので、テレビを見ない私は番組自体は見たことがない。ただ、本書の前にも1冊同様の内容が出ており番組の存在自体はうっすら知っていた。

 

こちらが私が持っている1冊目。なぜテレビ無し生活の私がこれを知っていたかと言うと、有元葉子さんの新しい本が無いかと検索を掛けたときにヒットしてきたからで、雑誌の割には1500円くらいとお高いけれど、他の料理家さんのことも知ってみたいという思いから購入した次第で、やはり番組時代は見たことが無い。Youtube検索したらあったりするのかな?一度チェックしてみよう。(→やっぱり無かった。残念。)

 

さて、今回の夏バージョン、購入の決め手は高橋みどりさんだ。高橋さんが栃木に家を建てられた話は愛読しているサイトですでに知っていた。「暮らしとおしゃれの編集室」で特集される前から高橋さんのキッチンには興味があり、「ヨーガンレールの社員食堂」が出たころから憧れ続けてきたお方で、お名前をお見掛けすると即座に飛びつきたくなる。見てこのセンス!!!

 

f:id:Dahliasbook:20210906110515j:plain


本書はラフなキッチンの見取り図(イラスト)があり、とても参考になる。よく私がいつか自分でキッチンをデザインする夢のような生活が実現するとしたら、とうことを妄想しているのだけれど、一つ悩んでいることがある。それはキッチンを独立型にするべきか、それともダイニングエリアとつなげるべきか、ということだ。

 

大体日本の住居はキッチンからダイニング、もっと言えばリビングまで見渡せるような作りになっていることが多い。オープンエリアの奥にキッチンがある感じ。でも、それは調理の匂いが立ち込めてしまい、例えばカレーを作った日にはずーーーっとカレーの匂いが家全体を覆い続ける。そもそもカレーは家の前を通った人が「まあ、あのオタクは今晩カレーなのね!おいしそう!」とメニューのご案内までするほどの威力がある強者だけれど、焼き魚やニンニクや玉葱などなど、後を引くお料理の匂い問題はどうにかして解決したい。単独キッチンにして、香りが外へ漏れず、その前に換気などで脱臭するのがベストでは?と今のところ思っているのだけれど、生活としてどうなんだろうか。ヨーロッパの家はキッチン、ダイニング、リビングルームがそれぞれしっかり区切られていた。でも全然不便は感じなかったし、むしろキッチンが独立しているおかげで気持ちが切り替わる感もあった。単独キッチンであれば奥の部屋で肉をじゅうじゅう焼いていようとも、リビングルームではいつまでも美しいバラの香りが漂っているわけだ。

 

でも、憧れる料理家さんのお宅はすべて開かれた空間にあり、キッチン自体がものすごく素敵な「見せる場」となっている。高橋さんのキッチンは取材の機会も恐らく多いと思うのだけれど、それ以外の料理家さんのキッチンも割と境界線がはっきり見えない場合が多かったように思う。とはいえ、みなさんお仕事でスタジオとしてのキッチンをお持ちなので、撮影しやすいような、お料理レッスンがしやすいような空間を第一に考えておられるはず。お仕事キッチンと一般住宅とでは事情が異なるだろうけれど、写真で見る限りではそれがなんとも個性的で羨ましくなった。

 

夢のマイキッチン妄想を頭の片隅に置きつつ、本誌を読んだ。読み物も面白く、新しく料理関連の書籍についても知ることが出来た上に、ちょっと別の視点からだけれど紙質が良いので長く読み続けられるところもポイント。いつか自分のキッチンが持てたらなあ。