Dahlia's book log だりあの本棚

読書で得た喜びをここに記録として残します。 こんな本を読みましたという備忘録として。

#313 民藝の旅の指南書発見!

 『CREA Traveller 2021 Spring』雑誌

魅力あふれる日本の工芸。

 

普段あまり雑誌を買うことはないのだけれど、仕事の資料を探しに書店に行った際に表紙を見て「これだ!」とすぐに購入した。「民藝」に注目している人が増えている。大量生産品ではなく一つ一つ丁寧に手作りしたぬくもりに惹かれる人も多い。私が日本の伝統工芸品の素晴らしさに気が付いたのはここ数年のことで、きっかけは料理家さんやキッチン関連の書籍からだった。とにかく「素敵!」以外の言葉が出ないほどのかわいらしさ&美しさ。我が家のキッチンでも輝けるはず、とまずは台所周りからスタートした。料理家さんのおススメや店舗で見たものを一つ一つ手に取り、少しずつではあるが自分の好みがわかってきたし、見る目が育ってきていると信じたい。まだまだプロの真似事の域を超えないけれど、気に入ったものを並べているととても心が豊かになってくる。

 

今はなかなか出張もままならず、旅行なんてもってのほかだけれど、コロナ禍が収束したらゆっくり国内旅行したいと思っていた。行きたい所がたくさんあるので計画を立てつつ少しずつのスタートになるだろう。旅の目的は「民藝に触れる」と「地元の食材に触れる」である。この雑誌はまさにピッタリの内容で、書店にひっそりと平積みされていた本書に飛びつきたい気持ちで即購入した。

 


ここで少し内容をチェックできるのだけれど、まさに私が行きたいと思っていたところが全て網羅されている。まずは岡山。岡山と言えば日本産デニムのほか倉敷の街並みも有名。ずっと気になっている雑貨屋さんもあるし、パンやさんもある。311の後、岡山に移住された方が多いと聞く。芸術家さんたちの中にも岡山へ居を移した方も多いようで、この本にもたくさんの手工芸が紹介されている。

 

そしてこの頃ブームといっても過言ではない波佐見。焼き物の里、佐賀では有田と並ぶ有名地だと思う。車さえあったらサッと旅立って気に入ったものを購入してくるのになあといつもいつも思っており、旅行のために免許取得後一度も運転したことがないという100%ペーパードライバーの私がもう一度自動車学校に通うかな、と思う程に波佐見は憧れの土地である。

 

そして九州と言えば大分も忘れてはならない。以前、素敵な竹籠があっていろいろ調べたら大分のものだということを知った。いつか欲しいと思っているのだけれどなかなか高価でまだ手が届かずにいる。そして大分は地場の食材がどれも美味しいので食の勉強にもぜひぜひ行きたいと思っているところ。なんでもから揚げブームも大分からスタートしたとのこと。とてもとても気になる。

 

そして山陰だ。松屋銀座で山陰の陶器や手工芸作品のイベントがあった時、あまりの美しさに息を飲んだ。湯呑などとても繊細な色でありながら無骨ともいえるほどのフォルムで力強さがある。一見アンバランスなのだけれどそこにぐっと引き付けられ、存在感がものすごい。欲しいコーヒーカップがあったのだけれど、セットの数が合わずに断念した。お皿も本当はとてもとても欲しかったのだけれど、こちらもすでに売却済みで品切れ。いつか松江に行くぞと銀座のど真ん中で決心した。

 

旅行好き、陶芸好き、民藝好きな方は絶対に購入したほうがいいです。Kindleもいいけれどこれは紙でパラパラとページをめくりながら感嘆の溜息をつきつつ旅の妄想するのにピッタリ!