Dahlia's book log だりあの本棚

読書で得た喜びをここに記録として残します。 こんな本を読みましたという備忘録として。

#312 歴史の中に埋もれていた話を想像してみる

 『翼をください 上下』原田マハ 著

第2次大戦前の世界一周のお話。

 

うっかりしているうちにもう21年も下半期に突入しており、思い返せばこの上半期に何か目立って成長と言えるものはあったかな?と考えてみたのだが、全くこれといった進歩が無いような気がしてならない。下半期、がんばらなくては。やっぱりテストというのはモチベを上げるのに最適なのかもしれないな、と思うに至った。数字で結果が出てくるし、その時の自分の実力が点数になって出てくるのでわかりやすい。下半期は語学の試験を受けるなど鼓舞しつつがんばらなくては。

 

さて、6月いっぱいで一旦お休みにすることにしたKindle Unlimitedだが、今回はこの作品で一息つくことに。著者の作品はすでにいくつか読んだことがあるのだけれど、本作は著者が得意とする美術関連の内容ではない。美しい空の表紙とタイトルにあるように「翼」を持った人たちのお話だ。

 

新聞社の記念行事として、過去を振り返ることからストーリーは始まる。実は歴史の中に埋もれてしまっている名記者や名カメラマンというのは実際たくさんいるのだろう。インタビューを通して、第一次世界大戦第二次世界大戦の間に新聞社の有する飛行機が世界一周したという事実に隠された秘密があったということを知った。それを調査していくというストーリーである。

 

これは実際に毎日新聞社が企画した世界一周とAmelia Earhartというアメリカ人の女性飛行士のお話を結びつけるフィクションになっている。日本の民間新聞会社の飛行機が世界一周したということも事実、Ameliaというアメリカ人のパイロットがいたというのも事実。本書の中ではその二つが上手に絡み合い、Ameliaの失踪後、実は日本軍が墜落した飛行機からAmeliaを救い、日本語を教え、日本で生活できるように整えていたというフィクションと、Ameliaが新聞社の「ニッポン号」に同乗するというフィクションが合体している。

 

本書は著者の作品の中でも初期のものに当たるそうで、読んでいてちょっと無理があるようなところや会話の部分に若干の違和感を感じるところもあったけれど、2巻まで一息に読むことができた。飛ぶことを愛する人たちの真っすぐな気持ちと平和を愛する心が主軸となっている

 

7月は実はいろいろと計画をしていることがあり、これからはどっぷり夏を満喫する読書プラス部屋の奥に積まれている紙の書籍を読み進めることにしようと思う。