Dahlia's book log だりあの本棚

読書で得た喜びをここに記録として残します。 こんな本を読みましたという備忘録として。

#109 30年後までを見据えて購入したい洋服を選ぶための下準備をしておこう

 『一生もののおしゃれが身につく10のルール100のコーディネート』村山佳世子 著

長く大切に着られるようなコーディネイトが素晴らしい。

 

そもそもそれほど躍起になって運動に励むタイプではないのだが、健康第一こそ美容の一歩らしいのでダイエットを始めてはみたものの、なかなか思ったように痩せてくれない。かれこれ数か月、減ってしかるべきの体重がなぜかますます増えていく。思えば昨年のGW頃から体調不良にあった。あらゆるところに支障が出てきたのだが、その一つに体重の増加があった。きっと体内の歯車が狂ってしまい、代謝がうまくいかなくなったせいではないだろうかと素人判断していたのだが、今年に入り逆にコロナ禍でリモートワークになってから、少しずつ体調は回復している。そこで今まで自分が一番楽に動けた頃の体重を目標体重とし、実現するまで洋服の類は買わないことに決めた。なぜなら、目標体重になれば服のサイズが確実に変わる程度の大プロジェクトだからだ。

 

ということで、目標値まで今あるもので着まわすことにしているのだが、どうせ行く当てもなく大人しくしているような昨今なので、それほど着るものに困ることはない。今年の夏は特に暑くてTシャツすら放ってしまいたいほどだったので尚更外見に気を配る必要もなかった。が、秋である。秋と言えば読書の秋であり、食の秋であり、おしゃれをしたくなる季節である。そろそろ目標値が射程範囲内に入ってきたこともあり、久々にファッションの本を読んで次に揃えるものを決めたいと、久々にこの本を手に取った。

 

まず、「一生もの」というキーワードだけれど、著者は長く大切に着ているコートなどをいくつかお持ちのようだ。なぜなら定番はそんなに大きくデザインを変えないからだ。例えばトレンチコート。これは10年前も20年前も30年前も大きく形が変わったという形跡はない。ということは、質のよい生地であれば何年たっても着られるということである。

 

イギリス紳士のように1つのものを大切にする生活を取り入れたいと思い、数年前から30年後まで着られることを考えて洋服を買うようになった。アクセサリーも同様で流行に流されることなく、しっかりしたものをお手入れしながら大切にできるものを購入するようにしている。30年後とは10代、20代の人にとってはまだまだ活躍している世代だけれど、私の場合は老後に入るので尚更慎重になる。重さやサイズ感もしっかり考えておかなければ。

 

今までそんなに深く考えたことはなかったのだが、シニア世代で活躍している人はかなり多い。ファッション業界で言えば熊倉正子さん、井上保美さん、北村道子さん。政界なんて50代は若手に入りそうな勢いで、晩年と言われる80代にも関わらずますますお元気な方が多い。還暦を迎えて自由が増え、より一層生き生きとしておられる方は多いのだ。少し下の世代を見ても、石田ゆり子さんは奇跡のアラフィフと言われており、ちょうど熊倉さんの10歳下となられるわけだが、10年後の還暦を迎えても少女のような透明感をそのままに美しく歳を重ねていかれるのではないだろうか。70代はくすんだ色かド派手な原色の洋服、お年寄りの聖地巣鴨でトータルコーディネートという時代は遠い昔で、時間もお金もあるシニアミセスのほうが20代の大学生よりファッション感覚があると言われてもおかしくない。だからこそ30年後を見据えた一生ものを買うことに意義があると思っている。

 

この本の良いところはブランド名をしっかりと出してくれているので指標になりやすいことと、一生ものとして大切にするであろうメゾンのものが紹介されているのがありがたい。もちろん一生ものをプチプラやファーストファッションでというのもアリだと思うけれど、経験上、年齢を重ねれば重ねるほど洋服の価格が見栄えに比例すると思うので①デザイン②生地の質③肌ざわりを当分の間の指標にしたい。

 

しかし難しいのはバッグ類。手っ取り早くイメージを替えられるのでいくつも欲しくなってしまうけれどそこはしっかり管理していこうと思う。何よりも管理すべきは己の健康で、健康な歯があってこそ食べることができ、食べることができるからこそ体を守ることができる。医学の進歩に頼ることも大切だが、まずは自分でできる保全維持にも気を配らなくては。それがあってこそ一生もののファッションができあがる。