『ものとうまくつきあう暮らしと習慣』
12人のお宅の工夫を紹介。
工夫って良い言葉だと思う。goo辞書によると、
く‐ふう【工夫】
[名](スル)
1 よい方法や手段をみつけようとして、考えをめぐらすこと。
また、その方法や手段。
「新しい方法を工夫する」
2 仏道修行などに専念すること。特にで、に専心すること。
そうか。禅にも由来する言葉なのか。工夫しようとあれこれ考えたりやってみると力がみなぎってくるような気がする。
この本もそんな工夫がたくさんあって、思いがけない使い方や想像の斜め上を行くような突飛なアイデアに見えるけれどもそれを上手に雰囲気ある空間に溶け込ませている秀逸なアイデアがたくさんあった。
こうやって紹介されている方はたいていインテリアやファッションのお仕事をしておられるわけで、一般の人より目も肥えていてセンスもおありだろう。そんな方々が厳選された暮らしなわけだから、真似してみたくなるのは当然だ。
最近「高見え」という言葉をよく聞くけれど、これは個人的な意見にすぎないが、やはり百均で買ってきたプラスチックの入れ物をどう「高見え」すべくデコレーションしても、それは100円では買えないけれど500円くらいなら買えそうだと思わせるくらいのものにしか見えない気がする。そして買った当人が100円だって知っているわけだから、いくら飾り付けても「あれ、百均だし」という思いがどこかにあって大切にするということは無い気がする。
そんなわけで、私は家具やキッチンツールは本当に自分が気に入ったものを買うことにしている。妥協は入れない。そしてこの本にもそんな思いが見えて嬉しくなった。