Dahlia's book log だりあの本棚

読書で得た喜びをここに記録として残します。 こんな本を読みましたという備忘録として。

#073 エチュベを習得したい

『フランス人は、3つの調理法で野菜を食べる。』上田淳子 著

料理研究家 上田淳子さんのフレンチシリーズから野菜のレシピ。

フランス人は、3つの調理法で野菜を食べる。

フランス人は、3つの調理法で野菜を食べる。

 

 

雨続きなせいだろうか。体がだるくてしょうがない。4日も連休があったというのに疲れが取れていないのはなぜだろう。家で本を読んだりドラマを見たり、いつもの週末よりも確実にぼんやりすごしていたのになぜだろう。

 

Amazonのポイントアップキャンペーンで書籍をいくつか購入した。この頃志麻さんやえもじょわさんのレシピを見ているせいか、フレンチに関心を持つようになった。でもまだまだ「これが好き!」と言えるものもないし、イタリアンほど日本の食卓にあがることのないフレンチ。思い浮かぶといえばフランスパン?バゲットを切って何か簡単につまむようなものはたまに食べる。あとはなんだろう。ガレット?そば粉でこれも簡単に作れちゃうのでたまに作っている。フランス製の鍋(ストウブ)を持っているのに、フレンチらしい料理ができないとは情けない!とこの本を購入した。

 

まず、シリーズがいくつかあり「野菜」か「軽い煮込み」か「蒸し」かで迷ったのだが、やっぱりまずは野菜だな、と色の綺麗なこの本にした。

 

エチュベという料理法がある。本当に少しの水分で野菜本来の味を引き出すべく蒸して作る料理だ。これを習得したいと思っていたのだが、なかなか食べてみたいと思うようなものがない。というか、エチュベについて詳しく書いているようなレシピもなく、ストウブの鍋を買ったはいいが、ずっと自己流なものを作るしかなかった。でもお気に入りの野菜がさつまいもやかぼちゃだったので、どうも煮物っぽいものしかできない。醤油も味噌も作ってないのに、なぜだろう?

 

謎は、「茹でない」にあるらしい。上田さんの分析ではフランスは硬水であることに関係しているのではないかとのことだった。日本と同じようにたっぷりのお湯でもなかなか茹で上がらないんだそうだ。思えばイギリスではこれでもか!というくらいに、繊維しか残っていないのでは?と思うほどに野菜を茹でる。味も栄養もすべて水に抜け出てしまったくらいのものに豆をあわせて食べたりしたのを思い出したが、そんなイギリスも最近は有名シェフが世界で活躍している。フランスほどではないにせよ、イギリスも日本よりは硬水よりだから「茹でる」の程度が途方もないのかもしれない。

 

エチュベにはしっかりとした蓋のある鍋が必要で、フランスの調理器具を思うとなるほどエチュベのためなんだなと理解できた。この本にはエチュベは2種類あり、「クタクタのエチュベ」と「歯ごたえを残したエチュベ」がある。火にかける時間の違いのみとは言え、奥深い。そして最後に焼き色をつけるのだがそれがまたとてもおいしそう。アスパラでのエチュベの方法が説明されているのだが、これがまた美しい。

 

フランスのサイトでいくつかレシピを見てみた。

 

上田さんのこの本は見ているだけでもはっとするような美しさがある。このレベルまで腕を上げられるように楽しみつつ料理に没頭したい。