#302 美味しく野菜を加熱したい!
『フランス人に教わる3種の"新”蒸し料理』上田淳子 著
3種類の調理法から蒸し料理を紹介。
困った。こういう本を読んでしまうとまたフライパンが欲しくなるではないか!上田淳子さんの本は以前に1冊読んでいて、他のシリーズも少しずつ揃えたいと思っている。写真もきれいだし、レシピも試したくなるようなものばかりだ。
1冊目の本も調理法にフォーカスした美しいレシピが掲載されていた。本書もヴァプール、エチュベ、プレゼという3つの調理方法を使い、20分程度で出来てしまうような「蒸し」料理が紹介されている。とにかく表紙の写真だけでもう十分に伝わると思うが色がものすごくきれい。料理の色がきれいだと盛り付けも楽しくなるし、なにより食欲がわくというもの。
前作と違うのは、煮込むわけではなく蒸す料理なので調理法がシンプルであること。そしてそろえるべき食材もシンプルなものが多い点に注目したい。蒸し料理といえば、日本ではどうしても中華式の蒸籠のイメージが強いのだが、蒸籠はかっこいいし気持ちがあがるアイテムなのは間違いない。一方で小まめな手入れや丁寧な扱い方、さらには日本の狭いキッチンの中での置く場所を考えるとなかなか手が出ない。この本で紹介されるフランス式は深みのあるフライパンが基本の調理器具となっており、蓋と物によってはオーブンシートさえあれば出来てしまう。しかも食材も数種類でフライパンに並べるだけでさっと作れてしまう。強いて言えば味の決め手となるソースに工夫があるというところだろうか。
エチュベやヴァプールだと野菜の色がより美しく鮮やかになるような気がする。ちょうどアスパラが美味しい時期に入るし、いくつか作ってみようかなと考えているのだけれど、我が家のロッジのスキレットもよいのだが、俄然華やかな色のフライパンが欲しくなってきた。赤や黄色のフライパンなんて絶対料理に前向きになるに違いない。でも重さや使い勝手を考えるとビタクラフトもやめられない。色違いのシューズ、サイズ違いのバッグ、ワンポイントの柄の異なるTシャツなどなど、気に入ったものの場合はちょっとの違いでも大きな違いに感じるし、手元にあればさらに生活が豊かになる気がする。キッチン道具も全く同様で直径2センチの差の鍋だったり、ちょっと機能の違う蓋とか、同じ長さだけれど角型と丸型のお箸だったりと本当に少しの違いが大きな差を生むがため、いくつも鍋やフライパンを揃えたくなってしまうのだ。
フランス式の蒸し料理にはやっぱりStaubのような厚く密閉のできる蓋があるほうが美味しくできるのではないだろうか、という思いが頭から離れずでどのレシピを作るにしても美しいフライパンが欲しい!という気持ちばかりが先立っている。
今回気になっているのは緑が美しい葉物のレシピと芋系のレシピも美味しそう。季節にかかわらずに楽しめそうなレシピである。ただ、やはりフランスのレシピだと冷凍野菜には向かないと思う。あくまでも生の野菜を加熱してぎゅっとうま味を閉じ込める作り方というのがスタンダードなフランス流。
やっぱり上田淳子さんの本、早いうちに揃えたい。フランス料理、夏こそ大活躍しそうな予感。アーユルヴェーダ的ライフスタイルをと思うようになり、野菜の摂取量が増えている。まだ大きく体に変化が出てきているわけではないけれど、美味しく食べられるのは幸せ。