Dahlia's book log だりあの本棚

読書で得た喜びをここに記録として残します。 こんな本を読みましたという備忘録として。

#875 前書き必読!最大限を引き出すための最小限レシピ~「ミニマル料理」

『ミニマル料理』稲田俊輔 著

最小の努力で最大を得る。

 

うわあ、もう2月。なんだか早すぎる。2024年、早すぎる!来週から月末までほぼ途切れずにお客様がいらっしゃるので、ゆったり読書や料理を楽しめるのもあと数日。コロナ禍以降、今年に入ってから来客数がぐんと増えた。加えて毎年いらしているお客様の滞在日数が伸びた。以前1~3泊されていた方が今年に入って5泊以上と滞在を延長されている。為替の影響や日本の物価安の影響もあるんだろうなあとは想像するが、それ以外にも日本を満喫したいというお気持ちがあるようで、それが一人二人ではなく世界のあちらこちらからともなると「ありがたい」気持ちが「どうやってケアしよう」と焦りに代わる。

 

2月は中華圏のお正月であることから、半ばを中心にいくつもの訪問客がある。こんな普通の会社ですらこうなんだから、観光関連のお仕事の方は今ものすごく忙しいのではないだろうか。そもそも2月こんなに休めるの?と羨ましくなるレベルで滞在されるので、こちらの日程調整も大変だ。ああ、レストランどうしようかなあ。

 

さて、この間お客様と書店に行って2冊新たに購入した。そのうちの一つがこちら。

 

料理本コーナーへ向かい、じっくり棚の隅々までチェックする余裕がなく、平積みされている中から選んだのだが、なかなかの好選択だったと思う。もう一冊はこちらで、まず表紙に目が良き、かなり太目の赤い帯のインパクトもあってすぐに手に取る。帯はこんなに幅があり、書店での存在感がすごい。こんな風です。

 

沢山ある書籍の中で群を抜いて目立っていた。赤帯には文字が沢山書かれており、何やら難しそうな印象だ。一方でタイトルには「ミニマル」とある。シンプルとは異なり、ミニマルは可能な限り少なく、出来る限り最低限レベルでという意味なので、帯のぎゅっと押し込まれた感とタイトルのギャップにむしろ手に取りたくなる。

 

ぱーっと見て、すぐに「これは買い」と決めた。そのレシピが1つめのこちら。

著者は昔のレシピ本が好きらしく、こちらは暮らしの手帖の「おそうざい十二カ月」のレシピをミニマムにしたものだそうだ。茄子好きなのでこういうメニューを見るとすぐに食べたくなる。加えて、この本はミニマムなのだ。最小限の手数で最大限のおいしさを目指している。実際に作り方を見てみると、そう手の込んだものではなく「できる」を確信できる内容だったので即買いした。

 

家に帰ってじっくり読み始め、まず前書きに心が引かれた。実は本書を読むまで著者のことは存じ上げずにいたのだが、この前書きで心をつかまれる。そして最後のページまでレシピの他にどうしてこの料理を考えるに至ったかなど、エッセイとも言える文章を読む。

 

そして作ってみたレシピはこちら。これは鶏もも肉だが私は鶏むね肉てチャレンジ。かなり美味しくできました。

 

こちらを選んだ理由を少し書きたい。年始にビタクラフトの福袋を購入した。フライパンとウォックパンと蓋のセットで、今までは20センチの小さなフライパンを使っていたが、今回26センチのフライパンが手に入ったことで何かが焼きたかったのだ。

 

ビタクラフトのスーパー鉄というシリーズはテフロンは嫌だけどくっつきそうな鉄も嫌という方におすすめ。手入れも楽だし料理もおいしい。今まで肉を焼くときはLodgeの大き目スキレットを使っていたが、とにかく重いしお手入れも大変だ。一方でビタクラフトは大きいのに軽い。テフロンのフライパンとまではいかないが、鉄の中では軽い方に相当するのではないだろうか。

 

 

料理に戻る。この「基本の30分チキン」の要は冷たいフライパンに肉を乗せ、弱火で焼くというところだろう。鉄なべを使っている以上、加熱してから具材を乗せることが定番(くっつきにくくなります)なので果たしてスーパー鉄はどうだろうと不安ではあったのだが、まったく問題なくきれいな焼き目の仕上がりとなった。

 

火加減というのはそれぞれのキッチンの具合に大きく左右されるのだが、「弱火」というのが難しい。火加減って弱火にしても中火にしても、使うキッチンの具合により結構幅がある。IHだと加熱までに時間がかかるのでタイミングの難しさも加わって来る。我が家のガスレンジは「とろ火」という設定の最大限に合わせることで初めて火が入る。たいていはそれぞれのレシピ本に従って火を入れ、時間と焼き具合の加減を見つつ「弱火」の幅をみつけている。

 

他にもパスタなんかもカラフルでおいしそう。ああ、やっぱり料理楽しいわーと再確認できる一冊だった。調べてみると著者のエッセイなどもあるのでこれは全作読破したい。