Dahlia's book log だりあの本棚

読書で得た喜びをここに記録として残します。 こんな本を読みましたという備忘録として。

#764 時計回りにぐるっと一周~「そうだ、台湾いこう」

『そうだ、台湾いこう』杉森千紘 著

台湾飯。

 

このストレスをどこかに逃がしてあげたい!と自分を慰めつつ日々を送っている今日この頃。でもあと少しで峠を越えられそうなのでがんばらねば。とりあえず読んだ書籍で記録残していないものが山ほどあるので、一気に解決せねばと思っている。

 

さて。近く訪れるであろう我がフリーダムに向けて、今熱く切望しているのが「台湾旅行」だ。数度の訪問ですっかり魅了され、時間をかけてゆっくり旅するのが夢である。夢の詳細を書いておこう。まず、台北に降り立ち、最低でも1週間は滞在したい。それから台中、台南、高雄に行きたい。それぞれ4日くらいいられたらいいなあ。となると、私の旅は3週間くらいのものとなるはず。バケーション文化のある国でもなければ3週間のお休みをまとめて取れるなんて、退職前の有休消化か入院くらいのものである。

 

全てを一度に詰め込むのではなく、もちろん分割もありなので「じゃあ、どこにいこうかなあ」と台湾に関する書籍を眺めては楽しい気分に浸っている。私にはどんなマッサージより、サウナより、台湾旅行が一番ストレスに効くと信じていつになるかわからない旅の予定を立てているところだ。

 

本書はKindle Unlimitedで見つけた一冊で、まさに私が夢見る3週間旅行を実現された記録である。元国際線のCAさんがバックパッカー風に台湾を回った旅はいきいきと魅力に溢れるものだった。著者の旅は「飛行機は移動手段」と割り切って、「フライトなんてものはもはやサービスではなくインフラと考える時代。とにかく着陸してくれればいいわけで、過剰に丁寧な接客も美味しいごはんも、チケットが安いなら特に必要ない旅が今の主流だと思います。LCCはそんな俺たちの現実的なニーズに、時にはちょっと冷たすぎるほどの厳しい条件と共に応えてくれるよ。」とのことだ。

 

荷物にも制限があり、持参した荷物も3週間とは思えないほどにコンパクト。

本書は台湾情報のみならず、どのように旅を組立てるかという部分にもフォーカスが当てられており、旅行好きな方には参考になる点が多いだろう。

 

さて、台湾だ! 台北についた著者は時計回りに台湾を回ろうとバスで南西に向かう。そして最初に行った所が温泉地でなんともレトロ感漂うところがこれまたぐっとくる。合間合間に紹介されているごはんの写真すべてに引き寄せられそうになる。そう、私のもう一つの夢はどんぶりで酸辣湯を食べることだった。あれはたしか鼎泰豊の本店だったと思うのだが、初めて食べた酸辣湯がものすごく好み過ぎて、あれ以来台湾料理にドはまりしている。

 

著者の文面も面白くて、添えられている写真とともに読んでいくとブログを見ているような気分になった。それもそのはず、著者は「東京弁当生活。」というブログの著者で、その中の台湾のページをまとめた内容になっているとのことだった。そうか。これは二重に羨ましい。食と旅をテーマだなんて、私が最もやってみたいことの一つだし、文章も写真もどれも面白くてついついブログを熟読してしまいそうになった。

 

本書、なかなか検索してもみつからない台東などの東の情報があり大変に助かる。花蓮という町、名前の漢字の美しさに一度行ってみたいと思っているのだが、ガイドブックもさらっと触れられてるくらいだったが、ごはんの写真などがあり大満足。加えて台南、台中の情報もあり更に満足。行きたかったお茶のお店なんかも訪れられたそうで、台中の「秋山堂」があり一人で喜ぶ。

 

そして、旅と言えばどこに泊まるかも大きな問題だ。著者はバックパッカー旅なのでユースホステルなども使っている。それが写真を見る限りでは明るく清潔感があって一人旅にはもってこいな情報も多かった。

 

台湾旅行関連の書籍はお店や場所がかぶることも多いのだが、既視感あってもなんだか嬉しくなるのはなぜだろう。ああ、やっぱりここのお店は良い所なんだなーとむしろ行きたい気持ちが膨らんでくる。ああ、台湾。どうにか秋までには行きたいなあ。