Dahlia's book log だりあの本棚

読書で得た喜びをここに記録として残します。 こんな本を読みましたという備忘録として。

#699 凡人の私でも変われる、かも?~「世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた」

『世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた』中野信子 著

Audible

 

週末、1日は出勤となってしまいその合間にこちらを聞いていた。

 

そもそも、著者はものすごく頭のいい人であり、日本の最高学府の出身者で(しかも院卒ですよ)、世界が認める機関での研究経験もおありと言うまぎれもなく日本のトップ頭脳クラスにおられる方が、「頭がいい」と感じた方の習慣をピックアップしたものだ。Audibleで聞くにも丁度よく、この本からは1.5~1.8倍速で聞いていた。本当は2倍速あたりを試してみたいのだが、料理したりしている間だと耳でキャッチできないことがあるので「ながら」の時はこのくらいがベスト速度のようだ。

 

さて、頭の良い人と言えば私の周りにも数人おられるが、とにかく無駄がない。しかし私の周りの方は努力により知性を身に付けられた方で、よい学校に入り、仕事でも多くの工夫をされている方ばかりだ。本書で語られているような生まれながらの才能を持つ天才となると、無駄どころか意図した無駄があるようにも思われる。その理由は著者も同じ様な天才であるからこそ「気付き」があるのであり、凡人の私であれば「あの人変わってるなー」で終わっていたと思う。

 

その天才な方々はどんなことをしているのか。印象に残ったことは、自分の得意分野に集中するということ。例えば、この分野ならいつでも90点以上のアウトプットが可能!という得意分野に磨きをかけるべきであり、苦手だと思う分野はこれを得意とする人に回す。確かに一理ある。しかし業務で簡単に人に振るなんてできない場合はどうするべきか。面白い回答なのだが、「なりきる」という技があるらしい。例えば自分が得意としない細かな計算が必要な場合、これが上手そうな人になりきる。本書ではフランス人の天才が苦手作業をする際にドイツ人や日本人になりきる、みたいなことで乗り越えていたとあった。

 

あと、やらないことリストの話もあった。これは作業に集中できるようにするために、やらないことを決めておくというもの。わかるわーと思ったのは、TOEICの試験を受けるのならただ勉強すればいいだけなのに、勉強法について延々と調べてしまうことがある。この時間があったら単語の一つでも覚えられそうなものだが、なぜかやってしまう。これを最初からリストにいれておけば良いという話。

 

そして集中しないというのも面白かった。何かを始める前に儀式として、例えばデスクの上に勉強以外のものを置かないとか、ルーティーンの中に何かを組み込むことで意識が変わるそうだ。あと乗らない時でもとりあえず5分やってみると良いらしい。脳というのは飽きっぽいらしく、同じことを続けると飽きてしまう。よって趣味をたくさんもって飽きさせない工夫をするのも良いそうだし、「やればできる」と自信を持つことも大切とあった。

 

とにかく出てくる天才エピソードがすごすぎて違う星の話に聞こえてくる部分もあるのだが、凡人でも工夫一つで変われるかもしれないという気にはなる。それにしても羨ましいのはフォトメモリーで、例えば元素記号の一覧表のようなものを写真を取るようにそのまま覚えてしまえるそうだ。逆に忘れることができない辛さがおありのようだが、上手な記憶法を手に入れられたら、あれもこれもとやりたい事がたくさん浮かぶ。

 

まず、会社のデスク廻りの片付けから始めようかな。