Dahlia's book log だりあの本棚

読書で得た喜びをここに記録として残します。 こんな本を読みましたという備忘録として。

#700 長くまとまらない私のプレゼン事情~「1分で話せ」

『1分で話せ』伊藤羊一 著

Audible

 

あっという間に2月も最終日!?とあまりの早さに驚いた。2月は来客数が半端なく土日も無く外に出ていることが多かったので、まさに飛ぶように過ぎていった感がある。まあ、2月は日にちが少ないこともあるが、「1年の1/6が終わってしまった」と考えると焦りが生じてくる。

 

さて、この頃始めたばかりのAudible。仕事で使える自己啓発関連書籍を次々とダウンロードしながら作業の際に聞くことにしている。Audibleの便利なところは、やはり何と言っても速度調整が可能なところで、遅くしたければ0.5倍速、速くしたければ3.5倍速まで調整可能であることだろう。現在ダウンロードしているビジネス書は大体3~10時間程度で、1.5倍速でも2時間あれば1冊聞ける。私の場合、通常の読書ペースと同じくらいの所要時間を想定するならば1.5~2倍速内で聞くのが良いようだ。

 

そしてまだ3冊目なので何とも言えないが、朗読者の性別は著者の性別と同一なのだろか。本書は男性の朗読者だったのだが、本の構造の問題も含め少し聞き難いと感じるところがあった。同じ文章が繰り返し読まれていたのは恐らく構造の理由だろう。あと、もしかすると倍速に向き不向きな声質があるのかも。今回は耳が拾いきれない部分がちらほら。先の2冊は1.8~2倍速でもすっと頭に入って来たのだが、こちらは1.5倍速でゆっくりじっくりの聴書だった。

 

さて、本書を読んだ理由はスーパーマン先輩に少しでも追いつきたい気持ちからなのだが、自覚することの一つとして私はものすごくプレゼンが苦手で、長く社会人をやっているにも関わらずひどさが深刻という大問題がある。説明がだらだらと長く、途中で何言ってるのか自分でもわからなくなる。「聞いてる皆さんごめんなさい。」と冷や汗かきながら心の中で詫びている。加えて、極たまに外国語でのプレゼンを強要されるのだが、これは日本語の10倍ひどい。まず、起承転結の結ができておらず、どこで話を止めていいのかわからなくなる。発音、速度、声のバランス、もうあらゆる問題が全身に詰められている「生きた悪いプレゼン例」といっても過言ではない。

 

話す方も聞く方も拷問以外の何物でもない私のプレゼンだが、これをどうにかわかりやすく、成功裡に持っていくにはどうすべきか。その改善策を求めての本書聴書だったのだが、結論から言ってどこから攻略すべきか迷い中。

 

まず、会議の場では自分の意図する方向に引っ張っていく方法が語られている。上司のいる場所で遠慮したり、言い止まってしまうような方には「誘導」をおススメしているのだが、これがかなり難易度が高い。というのは、わざとに「それ違うぞ」と指摘されるような別案を話し、「それではこちらを」と本来自分が導きたかった案を出すという技で、これは前提として自分のプランが完全に見えている場合に限られるだろう。そして、これは上司に恵まれている場合に限られる。わざと振った案が悪手であることにちゃんと気付いてくれる優秀な上司をお持ちでない場合には、会議の混沌化が必須であろう。また、私のようなレベルの場合には「また迷走してるよ」と聞き流される可能性もある。

 

著者はプレゼンの練習を300回も繰り返したというエピソードがある。充実させようと練習していたら自ずと300回になっていたということだが、思えば私はプレゼンの練習なんてやったことがない。外国語の時はぶつぶつとつぶやきながら練習ともいえないイメトレをするが、それでも数回だろう。まずはここから変えていかねばならんだろう。

 

そして、内容を充実させる方法というのがまだまだ私には見えていないのだが、無心で無欲に相手の立場を想い測りつつ仕事にあたることが信頼を生み、やがては大きな実りを生むというお話があった。確かにこれはどのビジネス自己啓発本にも書かれていることだが、プレゼンでも同じというところに納得。結局社内プレゼンも社外プレゼンも聞いてくれる人はみんながお客様だと思って当たることにしたい。

 

さて、表題の1分で話すということだが、これは何と言っても「簡潔に!」しかない。ここで私が考えたのは、自分のプレゼンの内容を外国語にしてみよう!作戦だ。著者の様に長い説明を一言で要約する技がない場合、外国語に翻訳しようとすると割とまとまるということに気が付いた。例えば、「陶器のような肌、豊かに波打つビロードのような髪、そして深海の輝きを携える瞳とバラを讃える君の唇に、僕の時は一瞬にして止まった。」などという表現があったとする。私の語学力では完全に訳すことはできず、わからない単語もいくつかあるので、「You are wonderful.」でいいや、と開き直る場合が多い。ビジネスの文章だと相手にわかってもらいたい一心であれこれ詰め込みすぎるのだが、この You are wonderful.のようにゆったり構えて一言で、1分で語れるように日々練習するに限る、ということだろう。

 

まずは話す前にしっかりと内容を組み立て、話す際にはピラミッドストラクチャーとなるように、結論-根拠-例、の形を実践する。そして、必ず練習する。これでまた先輩に一歩近づけるだろうか。