Dahlia's book log だりあの本棚

読書で得た喜びをここに記録として残します。 こんな本を読みましたという備忘録として。

#698 ながら作業にAudibleは最高でした~「人は話し方が9割」

『人は話し方が9割』永松茂久 著

Audible.

 

2カ月無料のキャンペーンということで、試しに使ってみているAudible。なかなか良いです。本来は英詩の朗読が聞きたくてのトライだったが、昨日のお休みで「ながら」を試そうとこちらをダウンロードしてみた。

 

「ながら」というのは「~をしながら、~をする」のように、いくつかの行動を同時に行うことで、不器用な私にはなかなかできることではない。仕事ができる先輩はいくつもの案件を抱えつつ、後輩を指導し、出張や会食も多いのに全てが頭に入っており完璧に業務をこなされる。しかも、わからないことを質問すると今までの謎がストンと腑に落ちるような説明をしてくれる。そんなスーパーマンのような先輩には仕事に詰まった時、何度も助けられた。

 

この間も少し複雑な仕組みについて質問したのだが、ほんの数分の説明で目の前の霧が晴れた。実はそれはミーティングでのことだったのだが、私の質問にもう一人上の先輩がまず説明をしてくれた。私が納得してない風だったのを見て、スーパーマン先輩が改めて説明、という経緯があったのだが、同じ内容でもどうしてこんなにわかりやすさに違いがあるのだろう。

 

そこで先輩のわかりやすい説明の謎を是非解明しようと思ったわけだ。ビジネスに関わる自己啓発関連の書籍は多く、読みたいと思いつついつも後で後でと機会が無かった。そこで考えたのが「ながら」で、家事をしながら聞けばいいと試しにやってみた。それがなかなか良かったわけである。

 

この頃タイトルに「9割」が付くものは多いが、これはいつから何きっかけの流れなんだろう。それは置いておいて、本書のポイントは、「相手の想いに耳を傾け、欲しているものは何かを探り、言葉を選んで話すこと」で、ダメな例をいくつか挙げながら相手に寄り添う会話のやり方を教えている。

 

例えば、人は話を聞いてもらいたい、認められたいという欲求があるものなので、その思いを満たしてあげることが大切だそうだ。確かに長い話は集中できず、聞いていても記憶に残らない。それを上手くコントロールしながら、相手のニーズを探ることが大切。

 

加えて、否定的な言葉はあまり使わないこと。特に「でも」「だって」のように反対意見に導くような単語は使わないほうがよろしいそうだ。確かに、話の腰を折ることになるし、会議が長くなる場合も否定語多用される方が出席してるときかも。

 

基本的なマナーに通ずることもあるが、できていないことが多いからこそ、多くの人がコミュニケーションでの悩みを抱えているわけで、積極的に接したくない人との会話なんかはストレスそのものである。私はビジネスの場でのことを想定しての聴書だったが、自分の考えを表現するのが苦手な人もいるし、人の話を全く聞かないタイプの人もいる。そもそも会社での人間関係について、時にものすごく私的な視点から語って来る人がいるのだが、会社はお友達を作りに来ているわけではないし、煩わされるというのは(ドライかもしれないけれど)本来ナンセンスなことなのだ。とはいえ、業務に混乱を来すタイプの方は「説明が曖昧」「指示が不鮮明」「人の話を聞かない」等で業務に支障を与えており、本人は気が付いていないことも多い。スムーズな業務運営はコミュニケーションにかかっている。だからこそ自分も気を付けなくてはと反省し、思えばスーパーマン先輩はいつも話を聞いてくれるなあ、相談もしやすいなあ、と一つだけ秘密をつかんだ気分である。

 

社内だけではなく、社外との場でも本書で語られるように「相手のニーズ」を会話から引き出すには、自分が傾聴することから始まるが、相手に話させる技術は本書ではうっすらとしか語られていないので、まだまだ勉強が必要なところ。

 

ということで、2カ月間Audibleでビジネス関連の聴書を行うつもり。少しは成長できるだろうか。