『筆ペンではじめるモダンカリグラフィー』島野真希 著
美しい字体。
師走手前になりちょっと忙しい。集中して作業していると、必ず何等かの別業務が発生して手を止めざるを得ない。後から対応しようと取り急ぎとメモを取るが…なんと自分で書いたのに全く解読できない。
週末は少し時間を取って文字の練習をしている。おススメはこちら。
ゆっくり落ち着いて書けばそれなりの字が書けるのだが、走り書きは相当なもので書いた本人ですら判読できない。特にこの頃気になるのは数字がひどいということだ。0なのか6なのか、1なのか7なのか。英語で書いたメモも幼稚園児のような筆跡で、例えば家を整理する時にマスキングテープに何が入っているかをメモすることがあるのだが、たった4文字の「SALT」がものすごく美しくない。日本人の書くアルファベットは一つ一つがくっきりはっきりで私たちには読みやすいのだが、アルファベットで母国語を表記する国の方の文字は愛嬌がある。が、我々には読みにくい。人柄溢れるような文字が書きたいな。でも読みやすい文字を書きたいなと長い間悶々としている。
そんな中、ぼんやりと海外のニュースを見ていたら、とある方の文字が目に入った。
こちらは故ダイアナ妃の筆跡だそうで、丸くて大きな文字。それにしてもレターセットがかわいいなあ。残念ながら私には全く解読不可能な部分が数か所あるのだが、私の日本語のメモはこれを上回る。
そして比較としてよくでてくるのがこの方。
やたらと飾りいっぱいで、上方に伸びる半円は良いのか悪いのか私にはわからないけれど、パンフレットにありそうな文字で少し読みやすくはあるかも。この文字、わかりますよね。そう、ハリー王子の嫁です。彼女はカリグラフィーを学んだらしく、美しい文字を書くのが得意。結婚式の招待状もご自分でしたためたほどの実力だそうだ。
そのカリグラフィーなら数字を見やすく書けるようになるのでは?と少し検索したところで出て来たのが本書。しかもKindle Unlimitedで読めるということで、まずどんな本か知るためにとダウンロードした。
とにかく美しくて驚いた。文字の域を超えてアートですね。筆ペンにこういう使い方があるのかと目からウロコで、その使い方の多彩さを見ているだけでため息がもれる。写経のために購入してある筆ペンが早速ここで活かせそうだけれど、まずはしっかり練習が必要だろう。
しかもペンの使い方の説明が本当に丁寧で、ありがたいのはペンの種類を紹介して下さっているところ。
このほかにもカラーペンの紹介もあり、色が加わることで華やかさがぐっと増す。
カリグラフィーの本はいくつか出ているようだが、本書を読んですっかり「やってみたい」度が高まった。というのも、希望的観測だが、ペンをうまく使えるようになれば美文字が叶うのでは?と思えて来たからだ。著者の書籍は他にもあるようなので、まずは書店でチェックだな。