Dahlia's book log だりあの本棚

読書で得た喜びをここに記録として残します。 こんな本を読みましたという備忘録として。

#490 断捨離前に読むべきファッション本~「手持ちの服でなんとかなります」

『手持ちの服でなんとかなります』 杉山律子 著

コーディネートの基本を学ぶ。

 

断捨離を始めるにあたり、一番困ったのは本、次が服、そして最後がキッチングッズだった。本はそれでも紙で持っていたものをKindle版に変えたり、不要の物は人にゆずるなどしてずいぶん減った。さらには買わない努力もしているので、今は未読本を一日も早く読み終えることに重きを置いている。キッチングッズも同様で、これ以上は増やせない。スペースが無いので必要以上のストックは持たないことでどうにか解決。

 

問題は服だ。コロナ以降、着飾ろうという意欲がどんどんと萎んでいる。化粧品も新しいもの買ってないなあ。服に関して言えば、オンとオフの垣根を取り除きたいと考えている。そうすることで手持ちの服の数も減るに違いない。今の家はクローゼットが小さいので冬物を入れるとパンパンだ。そこで断捨離しようと常に思うのだが、何を処分すべきかがわからずにいた。

 

特に高かった服を捨てる勇気がない。サイズ、色、形など今の自分に合わないなと思っていても「これ〇万円だったんだよなあ」と購入時の金額を思い出し、「〇回した着てないからまだ元取ってないぞ」と貧乏丸出し。そのせいでいつまでたってもクローゼットは片付かない。しかも服以外のものまで入っているから余計に処理が進まない。

 

たまに読んでいるファッションブログで本書が紹介されていた。とにかく使える!これ1冊で眠っていた服をもう一度着るようになった!と大絶賛されていたのでものすごく気になった。特に著者の前作2冊で学んだ色についての考察は今でもとても助かっているので早速購入した次第だが、本当に買って満足!!!今年一番のファッションブックかもしれない。今このタイミングで読むことにしたのはビジネスミーティングの予定があって何を着るべきか迷っていたからだ。昨日は雨が降り少し冷えたが、日中の気温が2桁台になる日が増え、季節の変わり目は特に着る物で悩むことが多い。

 

記憶違いしている可能性もあるが、着合わせについて考える時必ず思い出す話がある。確かオードリー・ヘップバーンが有名になる前の話だ。まだ着る物を数多く揃える程の余裕のなかった無名時代の彼女は、スカーフとシャツの組み合わせで何通りものコーディネートを着こなし、同じ服を着ているという印象を欠片も与えなかった、という話。

 

私はそもそものセンスがないので、ヘアアレンジも得意ではないし、服も著者の前作から得た3色以内に色を抑えるという技以外に実践しているものはない。スカーフ一つでまるで違う印象を与えるようなコーディネートも思いつかない。基本センスがないのでファッション本は大変参考になるのだが、この本に限っては1ページ目から最後のページまで捨てる内容が一つもなかった。きっと頻繁に目を通すに違いない。シャツ1枚買うよりこの本を買ったほうが絶対に使えると確信している。

 

色味について、同系色と思い購入したのに全く自分に似合わないパンツがある。色はブラウンで去年ネットで購入した。サイズが合うのでどうにかして着こなしたいと思っていたのだが、どうして似合わないのかが本書ではっきりと分かった。

 

下の写真を見ると一目瞭然。同系色と思いきや、微妙に色味が異なるものを組み合わせると右のNG写真のようにやぼったい。まさに私はこれだった。ベージュとブラウン、似たもの同士かと思っていたが、色には赤味がかっていたり、青味がかっていたりと差があるとのこと。白を足して同系色になれば良いらしい。

 

服の色合わせに自信ない人に知ってほしいコツ|au Webポータル経済・ITニュース

 

そして、色の他にも濃淡も重要とのこと。写真を撮って白黒加工を施すと服の濃淡がはっきりわかる。同じ濃度の場合、それは「おばさんセットアップ」と言うのだそうだ。恐ろしい…。

服の色合わせに自信ない人に知ってほしいコツ | ファッション・トレンド | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース

 

汚してしまうかなと敬遠していた白い服や襟の感じが気に入らずになかなか袖を通すことのなかったシャツなんかもまだまだ活躍する方法があることを知り、俄然やる気が出て来た。本書を読み、持ってる服を全部クローゼットから引っ張り出してあれこれ着てみたい気分だ。

 

少ない服を着まわす方法を知ることは、旅行の時にも大変役に立つことだろう。1週間くらいの旅行の場合、靴もせいぜい2種類、服だって天気の変化のある地域ならば寒暖合わせて準備したい。フォーマルな服も必要だしとなると、コンパクトなカバンでは到底入らないだろう。本書で学べる知識はそんな移動の多い人にも使える一冊。

 

そろそろ衣替えの季節になるし、本当に良い本を購入したと大満足。