『ちょっとの丸暗記で外食レベルのごはんになる』小竹貴子 著
クックパッドの編集さんがまとめた料理のコツ。
断捨離の一環として「紙の本から積極的に読みましょう!」週間を実施している。結局本を片付けない限り何も進まないことがわかった。捨てるものはすでに実施したけれどその空いた隙間にまた本が入り込みそうな予感がするので、まずは未読のものを読むことにしたい。まずは紙の本、そしてKindle内の本だな。
さて、本書は結論から言うと「買い」な一冊だった。これまたなぜ早々に読み始めなかったのか不思議なくらいだ。帯には「急に料理が得意になる方法」とあるが、今まで料理してこなかった人がこの1冊を読むことで急に毎日の食事を簡単に作れるようにはならないと思う。盛り付けが苦手だった人や、バランスの良い食事をとりたいという人の献立作りには他にも参考書的な一冊が必要かもしれないが、本書を読めばモチベーションがあがるので、きっともっといろいろなことが知りたくなってあれこれ探すことになるだろう。
著者はお仕事きっかけで料理に関心をお持ちになられたようだ。もともとはそれほど料理好きを自負していたわけではなく、クックパッドの初期メンバーとして活躍されたことが料理への関心を深めたそうだ。タイトルにもあるが、有元さんの著書名ではないけれど、レシピを見ないで作れるようになるには本を1冊丸暗記するのがよいと仰っている。著者が丸暗記した本はこちら。
たしかに!これは名著だし、この本のお料理を作ったらあまりの美味しさに自分の腕がものすごくあがった気になる。著者はこの本のレシピを最初から最後まで暗記し、何度も作って頭に腕に舌に「料理」を教え込んだそうだ。
お仕事がら有名シェフにお会いすることも多いだろう。さらにはクックパッドに寄せられる数多くの料理上手の人たちからのレシピからたくさんの技を得られたに違いない。その中から最も使えると思ったものを紹介しておられる。
まず、役に立つのは合わせ技で、大さじスプーンさえあれば肉も魚もドレッシングもぴったりの味付けが叶う。例えばドレッシングなどは市販のものではなく自分で作ったほうがお得だし時短だし美味しい。それにはどの配合でいくべきか。油と酸と塩分でドレッシングはできるわけだが、どんな材料を使うべきかもさっくり説明してあり、他の料理家さんのように銘柄まで紹介しているわけではない。ざっくり「りんご酢」というように、いざとなればコンビニでも揃えられるような説明だ。
これはアボカドと黒米のサラダだが、サラダはドレッシングを自分で作るほか、大きさを揃えると見栄えが良いなど、ちょっとしたコツも紹介されている。ドレッシングは他にも紹介している書籍が多いので、こったものを作りたいならばそれこそクックパッドをチェックすればぴったりのレシピを探せるかも。
今回断捨離していて困ったのがスパイスだ。お菓子用、カレー用、肉魚用など数えてみると20種類ほどのスパイスボトルがあり、今は無印のカゴに入れてシンク横に置いている。本当はこれもどこか目につかないところに片付けたいと思ったのだが、置く場所が確保できなかった。しばらくはこのまま行くけれど、スパイスも断捨離しなくては。カレー用は一つの瓶にまとめてオリジナルスパイス風にしちゃおうかな。きくち家がそうしていたはず!
著者はおススメとしてクミンシードとフェンネルシードをあげている。挽いた粉状のものではなくあえてシード、種のままである。
こちらはじゃがいもにクミンシードを入れて炒めたもので、ほんのりカレーっぽい味になるとのこと。フェンネルは洋風に仕上げる時に使うそうだ。シードかあ。一度やってみようかな。
そのほか、ああこれやってみたいわ!と思うものが多く、和洋メニューがたくさんあるなか、どのように組み合わせることで今風になるのかまでのアドバイスもあり、そこはちょっと面白かった。確かに今レタスにトマトの付け合わせなんてファミレスでも少ないかも。
まずは丸暗記したくなるレシピ本に出会うことが第一かも。はるみさんの本、私も丸暗記してみようかな。あとは有元さんもはずせないな。志麻さんのフレンチもいいな。もちろん本書も!!