『食堂いちじくの精進弁当』尾崎史江著
岐阜のお寺のお料理。
Black Fridayの時に購入した1冊で、この本だけは完全にジャケ買いだったことを告白します。そもそもタイトルにキーワードが二つもあった。大好きな「いちじく」と日課の「弁当」とあれば、これは買うしかないのです。しかもただの「弁当」ではなく「精進弁当」なのでより一層興味が湧く。
作者の尾崎さんは、ご実家が岐阜のお寺なのだそうだ。恐らく幼い頃から精進料理にはなじみがあったのかもしれない。たしかにこの頃はヴィーガンやベジタリアンの人が増えて来ているように思う。完全に体感レベルなのでデータなどなどはわからないけれど、例えばカフェに行けばヴィーガンメニューなんていうのがあるし、ラテを牛乳の代わりに豆乳で作る人もよく見かける。
常々思っていることだけれど、欧米のヴィーガンの人たちは精進料理に注目してみてはどうかと思う。大体アジアの国で仏教徒が多い国には精進料理がある。野菜や山菜が中心だったように記憶しているけど、日本よりも種類がものすごく少なかった。
我が日本の場合、例えば豆や麩を肉や魚に見立てるものがある。それも多彩で毎日違うもの作れちゃうんじゃないかな?というくらいにものすごくたくさんのレシピがある。そして、うまい。食感がそれぞれ違うし、見た目も美しい。
このお弁当の上のほうにあるまんまるのフライは車麩で、私も大好き。たまに食べたくなるので常備している。この車麩がお肉の代用的な使われ方をするのは日本のベジタリアンの方なら1度は試していると思う。
もしこの本に従ってお弁当を作るなら、まずフードプロセッサーが必要なことと、揚げ物が多いのでそれなりの準備をすること。
上の方にあるものは「ひりょうず」というお料理で、豆腐、大和いもなどをフードプロセッサーでなめらかな状態にし、枝豆を加えてフライパンで焼いたものだそうだ。
私の毎日のお弁当は玄米とおかず数種という簡単極まりないもので、プラスしてカップのお味噌汁なんかを頂いている。外に出ればお店もあるしお弁当も売っているけれど、自分で作る楽しみの方が勝るのでしばらくはお弁当生活が続く。本書のレシピの「ごはん」の部分、混ぜご飯や玄米にターメリック入れて炊いたりなどは一度試してみたい。