Dahlia's book log だりあの本棚

読書で得た喜びをここに記録として残します。 こんな本を読みましたという備忘録として。

#253 ドイツのハチミツを食べてみたい

 『ねこと私とドイッチュラント 4』ながらりょうこ 著

トーコさんのお姉さんがベルリンにやってきた

 

金曜日の夜にぼんやりとBBCを見ていたら突然画面が変わってエジンバラ公の訃報が流れた。週末はずっとBBCを見ていたのだけれど、同じような内容が繰り返されているとはいえ長く画面に見入ってしまった。

 

エジンバラ公はヨーロッパの貴族の中でも子供時代は大変苦労した方だということを知った。父親はデンマークの王室とのつながりがあり、母はビクトリア女王とのつながりがある。ロシアやギリシャの貴族王族とのつながりもある家系だというが、ギリシャ生まれて間もなく、ギリシャを追われる身となりヨーロッパを転々としたらしい。エジンバラ公は母の実家のあるイギリスで教育を受けるのだが、姉はみなドイツ人に嫁いでおり、まさにヨーロッパの貴族社会の代表のような方だった。

 

あと2か月あまりで100歳のお誕生日であったとのこと。BBCの訃報を伝えるアナウンサーの悲痛な様子にイギリスの皆さんの心に寄り添い涙した。この頃はハリー王子一家の反撃というか一方的な攻撃などがあり、国民はより王室に寄り添っていたのではないかと思う。BBCを見ている限りではハリー王子はほとんど登場しない。嫁に至っては一度も出ていない気がする。

 

少し気分を変えたくて明るい話題の本を選んで読んだ。こちらはずっと楽しみに読み続けているベルリン生活を書いている作品だ。

 

主人公のトーコはマンガを描きながら猫のムギくんとベルリンで暮らしている。今回はトーコのお姉さんがベルリンにやってきて2人と1匹で町を観光するという内容だ。ベルリンは何と言っても「壁」である。イメージとしては戦争にかかわる歴史や冷戦の歴史の残る街という印象が強いのだけれど、思えばその由来や歴史について知るところは少なく、このマンガで興味を持つに至った。

 

今回もトーコさんがドイツ風の食事を紹介しているのだが、ホットケーキなど定番のものもドイツ風となるとちょっと違って見えるのが印象的だった。ドイツといえば門倉多仁亜さんが真っ先に思い浮かぶ。門倉さんのレシピ本はしっかりと「独逸」と言う感じでどっしりしたものが多いのだけれど、トーコさんの作るものはもう少し今風というかドイツじゃなくてもありそうだけれど、ドイツの食材で作ったらこうなります!な仕上がりに見える。ただ、ドイツの食材があまりに美味しそうでより滋養のありそうな味を想像してしまった。

 

f:id:Dahliasbook:20210410200344j:plain

 

こちらはドイツのハチミツ。ベルリンには蜂がたくさんいるとのこと。蜂は今とても注目されている。なぜなら、蜂がいなくては花粉を運んでくれる虫が居なくなり花が咲かなくなってしまうからだ。受粉できなくては実を結ぶことができない。緑を保つには蜂の存在が欠かせないわけだが、それだけではなくハチミツという楽しみもある。

 

ドイツのハチミツは常温でも固まってしまうとのことだった。純度が高いと固まるのだそうだ。日本で売っているハチミツは固まらないものが多い。使いやすいは使いやすいけれど、それは混ぜ物がされていたり純度が高くないということなのだろう。加熱殺菌も同様に固まらないのかもしれない。

 

ドイツはオーガニックの食材や化粧品も多く、非常に気になっているブランドも多い。最近はコロナ禍でヨーロッパのものが入ってこないことも多く、とにかく早く以前のような安全な日々が来るようにと願うばかりだ。