お酢を使ったレシピのご紹介。
初めて台湾に行った時、小籠包のお店で頂いた酸辣湯がものすごく美味しくて感動した。いや、そのお店で食べたものはすべてが美味しく、すべてが初めての経験だったのだけれど、酸辣湯はお酢の絶妙さにおおおおおおお!と全身に染み入る感が強かったので記憶にしっかりインプットされているのだと思う。
それまで酢に注目することはなかったのだけれど、考えてみればそんなに好きではなかったのかもしれない。酸味が必要な時はあまり体に良いとは思えないけれど、市販のレモンの液体のようなもの?を少量使うくらいでお酢を一瓶買っても賞味期限内に使うことができなかった。ワインビネガーも苦手、ドレッシングならオリーブオイル+レモン+塩のシンプルなものが一番好きだ。果実酢は使いやすいという話を聞いたけれど、なんとなく化学的なぴりり感が苦手だった。
そんなある日、村山造酢さんの千鳥酢に出会い世界が一変する。ちょっと革命的と言っても良いほどにじゃんじゃんと酢を使うようになった。とてもまろやかでさわやかなお味。今まで苦手だった雑味やえぐみが無く、重厚感のある酸味が心地よい。
その後、今度は黒酢の波が来た。これはもう完全に台湾料理に魅了され「家でも食べたい!」というチャレンジ精神によるものだった。今は内堀醸造さんの臨醐山黒酢を常備している。
そんな酢ライフ、もう少し他のアレンジはないものかとこの本を購入してみた。こちらもセール品でかなりお得に購入できた。
この本では酢がいかに体に良いものかという説明の他、合わせ酢の作り方などもあり和食の基礎調味料を知るには良いかもしれない。ドレッシングも和風、洋風、中華風があり、それぞれ使う酢のタイプが異なるのも面白かった。
基本的には酢を使ってお肉やお魚をさっぱり柔らかくいただきましょう!というレシピが紹介されていて、ミツカンさんの社食に出てきそうなメニューといえばわかるかも。どちらかと言えばランチ向きなメニューだと思う。残念ながら積極的に作ってみようというものは少なかった。でも考えてみればお酢のお料理は夏向きだ。クエン酸は体の疲れを癒すというし、さっぱりな食感は冬より夏の方が楽しめる。
唯一試したい!と思ったのはピクルスである。ここでは6種のピクルスが紹介されていたのだけれど、この二つは驚いた。
きのこってピクルスになるんだ!長いもはおいしそう!ということで、ちょっとやってみようという気になっている。
たしかにピクルスがあると野菜を長期保存できるのでもってこい。ただし、これには美味しい酢、お気に入りの酢があってこそ。
今のところ私の中での酢レシピの最高峰は相変わらず酸辣湯だけれど、いつか超えるものが出てくるのかなと楽しみでもある。