Dahlia's book log だりあの本棚

読書で得た喜びをここに記録として残します。 こんな本を読みましたという備忘録として。

#219 志麻さんのおうちの食育が見える本でした

 『志麻さんちのごはん』タサン志麻 著

普段のおうちごはんのご紹介。

志麻さんちのごはん

志麻さんちのごはん

 

 

Amazonのセールが続いている。読みたい本を今のうちだ!とばかりに購入しているのだけれどこんなに買って読む時間があるのだろうかと心配になってきた。とはいえ、やっぱり書籍のセールはありがたい。これもKindleあっての購入で、電子書籍と同じ勢いで紙の書籍を買っていたら保管場所で大変なことになってしまうだろう。

 

今回はいつもはしないことをやってみた。それは料理レシピ関連の本を電子書籍で購入すること。レシピはなんども見返したり見比べたりしたいので、可能な限り紙の本を購入している。電子書籍もいいのだけれど、同時に数冊を並べて検討となるとちょっと面倒だ。

 

なぜ普段はやらないことをやってみたのかというと、気にはなっていたけれど買うかどうかかなり迷い、結局買わないと判断した書籍がものすごく安くなっていたからである。この志麻さんの本もほら、この通り。セールもあってKindleだと70%オフ。

 

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ということで、気になっているよりも買ってしまえ!と購入に至った。今回の本は志麻さんがご自宅で普段食べているお料理のいくつかを紹介したもので、50のレシピが掲載されている。志麻さんが得意とされるフレンチを基礎とした定番メニューへのアレンジが多い。

 

この書籍が書かれていた時点での志麻さんのお宅にはご主人と小さなお子さんと志麻さんの3人家族だった。今は次男君が誕生したそうなので4人家族だけれど、小さなお子さんのいるお宅では参考になることも多いだろう。日本での生活にも慣れた頃とは言え、ご主人は外国人で馴染んできた食環境が異なる。加えて幼児のいる生活だから例えプロでも毎日の食事を考えるのは大変だと思う。それなのにレシピにそっと添えられている志麻さんの文章には家族への愛が込められていて、一切の苦を感じさせない。

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こんな風にページの左側にはこのメニューが作られた時のエピソードがあり、右側にレシピがある。だいたい2~3人分の分量になっていて、お夕食の一皿的なものが多い。

 

この写真のレシピがとっても美味しそうだったので近く作ってみようと思っているのだけれど、これはなんと志麻さんレシピというよりはご主人が検索して試してみたレシピなのだとか。やっぱり赤のギンガムチェックのテーブルクロス、いいなぁ。

 

志麻さんのご活躍は雑誌やテレビでと今や日本の主婦&主夫で知らない人はいないのでは?と思うのだけれど、他媒体で志麻さんのことを知り、初めて購入する書籍としてはこれはちょっと向いていないのでは?と思う。理由は右のレシピがシンプルだからだ。

 

最近の日本の料理本はとっても親切で、野菜を切っているところから炒めるところなどなど、各行程を都度写真に撮って掲載しているし、時には動画へ誘うものすらある。それにくらべてこの本はあっさりシンプルでむしろエピソードのほうが字数が多いくらいだ。他の料理本に慣れすぎている人や初心者さんには少し不安になるくらいにシンプル。焼け具合、煮具合、火加減もそんなに詳しく示されていない。コツを身につけるよりは料理の創作方法を学ぶための本と言う感じだ。

 

とはいえ、やっぱり志麻さんはすごくて「こんなの合わせちゃうんだ!?」と驚くものもあった。お皿への盛り方も斬新に思えるものもあったし、おうちのごはんといっても手抜きは一切ない。

 

家族の食事を作るのは毎日のことだから、つい気を抜いてしまうことも多いのだけれど、志麻さんのレシピを見ていると栄養はもちろんのこと、食感、色、香り、温度とそれぞれに自然に気をまわしておられるのが伝わってきた。小さなお子さんがいることから、志麻さんの食育に対する姿勢も伺える。

 

やっぱり志麻さんはすごい!その一言につきる一冊がこんなお得なお値段で!!と満足な一冊。