Dahlia's book log だりあの本棚

読書で得た喜びをここに記録として残します。 こんな本を読みましたという備忘録として。

#707 食べ損ねたガレット・デ・ロワ ~「à table SHIMA vol.3」

『à table SHIMA vol.3』タサン志麻 著

冬の志麻さんち。

 

この間、続編が出ていることを知り慌てて購入。冬のレシピは今のシーズンでもまだまだ体が口が欲するものが多くあった。

 

 

敬愛する博多華丸大吉さんのネタに「よその子とゴーヤーは育つのが早い」というのがあるが、本書もまさにその類でお子さんたちがすくすく育っておられほっこり。3人のお子さんが本当にかわいい。

 

冬のレシピはやはりオーブンを使ったものに目が行くのだが、今回本書を読みながら気が付いたことがある。一、オーブン料理は本当にシンプルなもの程美味しい気がする。二、オーブン料理を美味しく見せるにはコツがある。大した気付きではないのだが、うわあ、食べたい!と思うレシピはたいてい下準備をして、オーブンで〇分みたいなものばかりだ。あとはその料理にあった適温で美味しく頂くのみなのだが、あれこれ手をかけた料理ももちろん美味しいとは思う。ただ、「あれだけ手をかけたのだから美味しいのは当たり前」という意識がどこかで動いているのだろうか。さっと下準備して焼くだけレシピだと「こんなに簡単なのに超おいしい!」と脳が満足しているのかもしれない。

 

そしてシンプルなレシピほどおいしそうに見せるのが難しい。蒸し野菜とか鶏の丸焼きとか、お皿にどーんと載せただけでは全くもって料理がいきてこない。そこにハーブだの、ソースだの、付け合わせだのを置けば少しレベルアップするのだが、ここで大切なのは食器だと気が付いた。オーブン料理をおいしく見せる食器というのが確実に「ある」と信じて、これからは少し食器にも注目したい。

 

さて、冬の料理で今年はタイミングを逃してしまったものがある。それは、ガレット・デ・ロワ!毎年Vironのものをシーズン中に何度も購入しては大満足しているのだが、今年に限っては1月ものすごく忙しくてその存在すら頭の中から消えていた。フランス系の焼き菓子は作るものではなく「買う物」という意識があったが、さすが志麻さん。ご自宅で作っておられる!

 

 

レシピを見て、なるほどなるほどとちょっと作ってみたい気になった。フランスの方にしてみれば季節外れすぎて、まるで秋に桜餅食べるみたいな感覚なのかもしれないが、食べ損ねたことで愕然としていた私に変な勇気が湧いてきたから不思議なものだ。

 

vol.4の発売は15日らしいので楽しみに待つとしましょう。