#105 時代小説が続いています
『ひょうたん』 宇江佐真理 著
本所にある古道具屋「鳳来堂」を営む音松とお鈴の人情味あふれるお話。
こちらも光文社のフェアの時に購入。半額とかポイント2倍とか、Amazonのセールはありがたい。こういうセールのたびに今まで読んだことのない作家や分野へ挑戦してみようという気になるし、購入するかどうかのハードルがぐっと下がる。
こちらも時代小説もので、本所にある古物商の一家が主人公である。音松は3人兄弟の末っ子で、兄らは別の所で独立している。若い頃はどうしようもないごろつきだったが、親の死より心を入れ替えた。親が大切にしてきた鳳来堂を受け継ぎ、妻のお鈴とともに古物商を営んでいる。
この本を購入した理由は、先に続編の『夜鳴きめし屋 ひょうたん (光文社文庫)』を見つけ、その評の中に本作の続編である旨があったからだ。この頃時代小説が続いているが、和菓子がテーマの作品を探していたら時代小説が増え、購入履歴から時代小説がおすすめとしてあがってくるようになり、またまた時代小説の購入が増えしまった。でも面白いので良しとしよう。陽が高くまだまだ暑い時期は時代小説が似合うように思う。一方寒くなるとヨーロッパの小説が読みたくなる。
本作ではお鈴が料理上手で、いつも音松の友人たちをもてなしている。店の前で煮炊きをしているので、行き来する人たちにもお鈴の料理上手は知られているようだ。音松の友人には「かまくら」という小料理屋を営むものもいる。
料理の話はそう多くはなかったが、続編には「夜鳴きめし屋」とあるので料理の話も期待したい。