Dahlia's book log だりあの本棚

読書で得た喜びをここに記録として残します。 こんな本を読みましたという備忘録として。

#101 思わず月を見上げたくなる

 『宇宙兄弟 38』 小山 宙哉 著

月に居るムッタ、月へ行くヒビト。ムッタは無事に帰還できるのか。

宇宙兄弟(38) (モーニングコミックス)

宇宙兄弟(38) (モーニングコミックス)

 

 

ずっとずっと楽しみに読んでいるこの作品。最近の読書はKindleがメインになっているが、この作品が出た頃はまだSony Readerを使っていた。そしてシリーズ作品を自動で購入する設定をしているので、38巻までずっとSony Readerで読んでいる。しばらく開いていなかったSony Reader、新刊が出たことを知らずにいたのだが、クレジットカードの支払いが発生していたので「ああ、新刊出たんだな」と知るに至ったという放置っぷりを思うと早いうちにKindleに統一しなくてはと思う。

 

さて、この作品はそれほど天文学に関心なかった人でも、老若男女が楽しめるに違いない。タイトル通り、宇宙を愛する兄弟、兄ムッタと弟ヒビトが月を目指すというお話。弟が先に宇宙飛行士として月に行くが、現地でのトラブルでパニック障害に陥ってしまう。ヒビトはNASAを去りロシアへ行くが、それと入れ替わるように兄のムッタがJAXAの宇宙飛行士の試験に合格、今まさにムッタはJOKERSのメンバーの一人として月にいる。

 

まっすぐに夢を追いかける、そして叶えていく姿は読み手の希望も叶うようなパワーをくれる。モチベーションが落ちている時にはもってこいの作品。

 

ALSという病気の治療を目指すせりかさんという医者がいる。ムッタの宇宙飛行士の同期で、ムッタは彼女にひそかに思いを寄せている。彼女はムッタより一足早く宇宙へ、無重力の中で治療薬を発見するための研究を行うべくISSに乗り込むというエピソードがある。世の中には多くの難病があり多くの研究がおこなわれている。ALSは筋肉が動かなくなる難病で、同じく医者であったせりかの父親がこの病気で他界したことから、せりかはALSを治すために医者になるという設定だ。宇宙兄弟はこの病気の撲滅のための活動もおこなっており、「せりか基金」というものを設けている。そんなところもこの作品を愛してやまない理由となっている。微力ながら援助させて頂いている。

 

いつもいつも読むたびに力がわく。このイラストが一番好きかな。

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