Dahlia's book log だりあの本棚

読書で得た喜びをここに記録として残します。 こんな本を読みましたという備忘録として。

#056 中華料理の野菜の美味しさを我が家で復元したい!秘訣は野菜の切り方でした。

ウー・ウェンの野菜料理は切り方で決まり!』ウー・ウェン 著

野菜の下処理の仕方別にレシピを紹介。中華食材の多彩さに驚く。 

ウー・ウェンの野菜料理は切り方で決まり!

ウー・ウェンの野菜料理は切り方で決まり!

 

 

まず、包丁が欲しくなった。ウー・ウェンさんが使っておられる菜切刀で野菜を切ることで水々しくおいしそうにカットできそうに思えてしまうのだ。包丁を研ぐのも楽しそうな幅広の中華包丁は前から一つ欲しいとは思っていたが、果たした自分に使いこなせるのかという疑問があった。中華料理のシェフが大きな包丁片手に分厚い丸太のようなまな板の上でバンバンと肉をなめしているようなイメージもあってか「絶対重そう!手首疲れそう!」と思っていた。ところがこの菜切刀であれば少し小型で手に馴染みそう。こうしてキッチンツールがどんどんと増えていく。

 

この本は「これから初めてお料理をするんです!」という方にはオススメできない。なぜなら、レシピがとってもシンプルで、手取り足取り教えてくれるような親切さはないからだ。例えば、「セロリと牛肉炒め」のレシピを転記しよう。

 

棒状:セロリと牛肉炒め

牛肉は細切りにして、Aを順に加えて下味をつける。炒め鍋に油を熱し、牛肉の水分がなくなるまで炒めて、オイスターソースで調味し、セロリの棒状を炒め合わせる。

セロリの芳香と歯切れのよさが、牛肉のうまみと一体に。 

 

棒状とは野菜の切り方の形態を意味し、ここではセロリのカットの仕方を意味している。レシピの下に出来上がり図の写真があり、その下に材料が明記されているのみなので、初心者ならば炒め具合とか火加減とか調味料を入れるタイミングがわかりにくいかも。

 

ただ、野菜の切り方を写真で見せてくれているので「ああ、こんな切り方が!」と勉強になる。ウー・ウェンさんのレシピ本をいくつか持っているが、このタイプのものはさっと見れてありがたい。使う野菜を決めてから、その野菜を取り扱うページを開く。カットの仕方別にレシピがあるのでとても便利な一冊である。

 

ウー・ウェンさんのレシピはどれも本格中華でありながら、日本で普通に入手できる食材で作れるのがとても嬉しい。今まで「なにか足りない」と思っていた謎が解けた。白菜のレシピを作ってみてわかったのだが、切り方一つでこんなにも食感が変わるのか!と実感。食感一つで味の深みが変わったことに心底驚いた。料理にも中国四千年の歴史は生きている。