GWもあーっという間に終わっちゃいましたね。
読書や映画とお籠り生活をそれなりに楽しんではいたし、久々にゆっくり時間を過ごすこともできました。が、やっぱり「コロナが終わったら」についてあれこれ考えたりもしたわけですよ。仕事がいつも通りとなればそれこそ今のように悠長に読書している余裕も少なくなるでしょうし、旅行どころか出張が目白押しとなりそうな予感がします。いったん「仕事」というキーワードが出た途端、一気に気持ちが暗くなる不思議…。こんな時は暗雲を思いっきり打ち消せるようなはっきりとした現実逃避を!と旅行記を読むことにしました。現実逃避ですからね、できるだけ遠い国を!とこちらを。
今の日本の作家で一番好きな梨木香歩さん。梨木さんが好きな理由はイギリスの児童文学を思わせる温かさとユーモアと時には辛らつな風刺があるところ。
ところでエストニアってどこかご存じですか?ここですよ、バルト3国の一番北です。
首都はタリン。フィンランドの首都ヘルシンキの真下にあります。ヘルシンキからは船で1時間ちょっとでタリンまで行けるんですって。国旗は上から順に青黒白のトリコロールカラーです。
梨木さんご一行はタリンから旅を始めます。旅の目的はコウノトリを見る事。これまた初めて知りましたがコウノトリって渡り鳥なんですね。コウノトリは夏までエストニアを満喫し秋が来る頃に南下していくんだそうです。コウノトリといえば子宝のイメージですが、いったいどんな鳥なのかしらと調べてみるとがっちりした鶴みたいな感じでした。長くて黒いくちばしが強そうです。
タリンは首都ですが、大学は南西のタルトゥにあるとか。梨木さんたちは車でタルトゥまで移動します。一癖ありそうな現地の方との触れ合いが楽しいです。やっぱり道中のトラブルは面白いですよね。
そして次にはバルト海に浮かぶ島への旅へ。エストニアの歴史はスウェーデンやロシアの影響をうけているそうで、梨木さんが訪れた島は戦後立ち入りが禁止されたことからそのままの自然が残されていたり、伝統的な生活を維持する人々が暮らしているところだったそうです。
エストニアといえば、以前テレビで見たニットが素敵でした。雪の結晶みたいな模様の入った手袋がとってもかわいかった。ヨーロッパのニットは実用的なだけではなくデザインも好みのものが多いのですが今や手編みのニットは高額です。いつか編み物できるようになりたい。