Dahlia's book log だりあの本棚

読書で得た喜びをここに記録として残します。 こんな本を読みましたという備忘録として。

[#003] 読めば絶対モチベーションが上がる語学学習本

一番よく使うというか、使わざるを得ないというか、「できるよね?」前提で要求される外国語といえば英語ではないかと思います。かくいう私も毎年の恒例行事として「英語の勉強しなくちゃ!」と突然火が付くのですが、まあ続きませんね。単語の暗記で飽きてしまうか学習時間を確保できずにフェイドアウトというパターンが主ですが…。

 

そんな私ですが、一度凹んでしまったモチベーションを再び奮い起こさせる裏技を持っています。今日はその秘密をご紹介です。まず準備していただきたいものがこちらです。

 

外国語上達法 (岩波新書 黄版 329)

外国語上達法 (岩波新書 黄版 329)

  • 作者:千野 栄一
  • 発売日: 1986/01/20
  • メディア: 新書
 

 

「持ってるよ!」という方、多いんじゃないかなーと思います。ちなみに、初版は1986年1月です。私は1990年の第13版を持っています。私にとってのお宝本です。

 

著者の千野栄一先生チェコ語を中心とした東欧の言語(スラブ語系)を専門とする言語学者でいらっしゃいます。ロシアやチェコの学者先生の書籍を読んでいると千野先生のお名前が出てくる事が多いので、日本の東欧研究の第一人者ではないかと思います。そして千野先生といえば、カレル・チャペックミラン・クンデラなどのチェコ文学の翻訳でも有名です。カレル・チャペックをご存じない?「ロボット」という単語を作った作家ですよ、と言えば思い出されるかたも多いかと思います。

 

ロシア語やチェコ語って聞いているだけでも難しいんだろうなあと思いますが、やっぱり本当に難しいんだそうです。人の苗字が女性男性で語尾が変わるとかびっくりな文法事項が山ほどあるらしく、その難しい言語をいくつもものにしておられるわけですから、一つ一つの言葉に重みがあります。

 

さて、まず語学学習につまづいてしまった方、涙を拭いてこの本を読んで下さい。

千野先生曰く、

 

言語の習得にぜひ必要なものはお金と時間であり、覚えなければ外国語が習得できない二つの項目は語彙と文法で、習得のための三つの大切な道具はよい教科書と、よい先生と、よい辞書ということになる。(P45) 

 

とのことです。キーは本当にこれ。

わかってます。これだけではモチベーションなんてあがりませんよね。でもお約束します。読めば絶対勉強したくなるから!!!

 

千野先生にももちろん学生時代や修行時代がおありだったわけですが、先生の師匠という方々のお話に触れてみてください。神レベルの方々のお話には強烈な説得力があります。現に千野先生も神々の饗宴のもとで学習なさりポリグロットとして活躍しておられました。

 

語学が群を抜いてお出来になるかたは日本語も豊かでおもしろいです。心が折れそうになってる方、200ページくらいの書籍ですのが読んでるうちにエンジンかかってきますのであっという間に読めちゃうと思います。KINDLE版もありますので、ぜひ冷えた学習力をこの一冊で温めて下さい。