Dahlia's book log だりあの本棚

読書で得た喜びをここに記録として残します。 こんな本を読みましたという備忘録として。

#592 捨てまくりたい欲求が止まりません~「8割捨てればうまくいく!人生を変えるガラクタ整理法」

『8割捨てればうまくいく!人生を変えるガラクタ整理法』竹内清文 著

カレン女史の技をよりわかりやすく。

 

夏休み2日目、やっぱり片付け魂がうずき始める。私のバイブルはこの本。カレンの提唱する「ガラクタ」の話はいちいち深く納得できるので、サクッと片付けが進んで行く。

 


玄関を下に置き、家を9分割することでその位置が何を司っているかを知ることができる。私は現在賃貸生活だが、不動産関連のホームページから間取りをチェックすることができる。その間取り図をExcelに添付、9つに分けたそれぞれのスポットを表にして、さらに画像にコピーすることで大きさを伸縮させて間取り写真に重ねることができる。楽に各スポットを把握できて便利。

 

以前にも書いたと思うが、積読の山は解体され、処分or本棚に鎮座した。鎮座というかぎゅうぎゅう詰め状態なのでそこも早々にどうにか攻めねばならない。本棚は「旅行」の場所にあるので、しっかり片付けて温泉旅行にでも行きたいものです。

 

さて、そのカレンが実施している勉強会に参加し、ご自身もガラクタを捨てて人生を切り開かれたという経歴を持つ著者による1冊。内容としてはカレンの書籍からTipsとなる部分をピックアップし、ご自身の経験を加えることでより分かりやすくした内容となっている。

 

なぜ本書を読んだかというと、まずKindle Unlimitedの作品だったことと、どんなにカレンの本を手にしても、なんとなくモチベーションが上がらない時があるからだ。こと「ガラクタ」に至っては、捨てたい!片付けたい!という欲求が高まった方が作業が楽に進む。

 

例えば、ミニマリストや断捨離関連にも共通することだが、物を捨てる、物を減らす作業の中で油断していると作業がストップしてしまうことがある。そう、「なつかしさ」が目の前にぱーんと開けた時だ。CD片付けようと思い、棚から出して「ああ、これ懐かしいー。〇〇と一緒にライブ行ったんだよ。よし、聴いてみよう!」から始まり、懐かしモードに突入。次々とCDチェックしたり、ネットでライブの予定調べちゃったり、しまいには〇〇の近況が知りたくてSNS三昧と完全にガラクタ捨てから外れてくる。わかりやすいのは写真入りのもので、ついつい郷愁にひきずられていく。

 

私はあまり思い出深い物は今の家に持ち込んではいないのだが、基本的にぐうたらなので「ああ、疲れた。本読も。」と紅茶入れて完全にお休み態勢になってしまったり、ついながら作業でドラマを見ながら作業してしまうので、気が付いたら新しい作品なんかを探してしまう。そもそも集中力の無さが自分の欠点だとわかっていながら、なぜドラマや映画を見ながら作業をしているのだろう。

 

そこで思い立った。「よし、関連書類読んでモチベ上げよう!」さっそくカレンの名前から調べてみると、本書が上位にあり早速ダウンロードしてみる。読み始めて割と早い段階で著者の思いっきりのよい捨てっぷりに感動。

 

著者は大学院までは研究活動に従事し、その後はJICAへ就職されたそうだ。JICAさんと言えば思い出すことがある。以前出張で途上国に赴いた際、何人かのJICAスタッフさんにお会いしたことがある。みなさんものすごくエネルギッシュで魅力的な方ばかりだった。何がすごいって、私は基本マインドがダメ寄りなので、すぐに楽をしたがるし、痛いことは嫌い、辛いことも嫌いである。よって、危ない場所とか、ものすごく移動に時間のかかる僻地とかには例え仕事でも積極的に行こうとはしない。口に入れるものにも慎重になるし、できれば風呂にも毎日入りたい。ところがJICAのみなさんはものすごく楽しそうに、私が拒絶した地方のもっと奥へ奥へと出向いて行かれる。「車のスプリングがおかしくなってて6時間で尻が割れるかと思ったよ。わはははははははは。」みたいなノリで、現地がものすごく楽しかった!とプラス思考がすごい。とは言え、開発援助が目的なのでやはりシビアな目で物を見ておられるので話しがどんどんディープになる。とにかく、素晴らしくエネルギッシュな集団、というイメージだ。

 

著者もあのJICAにおられたのか!と勝手に親近感を持ちつつ読み始めた。文体から明るくエネルギッシュな方を想像させるが、やはり仕事にストレスはつきものです。ストレスにより体を壊し、ついに退職せざるを得なくなったそうだ。それまでの著者の人生は本当に普通の、悩みを抱える青年風。もちろんガラクタも大量に持っていたことだろう。

 

それがカレンに出会いガラクタを捨て、人生が一変したという。まず著者は仕事を辞めて沖縄に移られている。そこからはじまったガラクタ捨ては、広範囲に及んだ。そもそも東京で着るような真冬の服は沖縄では必要がないだろう。だから捨てる。会社辞めたしスーツなんて多分着ない。だから捨てる。

 

もっとすごいのは本やCDの処分だ。CDは棚一面だったというからものすごい量だったことだろう。推しのライブでゲットしたグッズや、雑誌なんかも大切に持っていたそうだ。それを「この先、これで何があるのか」と自分に問いをかけ、そして「受け身ではいけない!」と本当のお気に入り以外のすべてを捨てた。そしてこれがまた驚くのだが、「沖縄に来てください」とライブの計画をアーティスト側に提案し、CDを捨てた途端にOKの返事があったというからガラクタパワーのすごさをうかがわせる。

 

本の扱いについて困っている人には、カレン本よりこちらのほうが参考になるはずだ。本は「後で読みたくなるはず!」という理由を筆頭にあらゆる事情で捨てにくいアイテムだ。今はKindleをもっているので紙からデジタルへと移行して書籍を捨ててはいる。しかし、それでも捨てられないのが本。写真集とか、料理本とか、無理なんです!!!

 

著者はまず人生で大切だと思えるものを5つ選べと言う。それを紙に書きだし、優先順位をつける。その3番目までにあるものを基準にガラクタを捨てると良い、とあった。私が書いた優先順位は①安定した生活②健康③幸福感④趣味(海外旅行とか生活とか文化とか。特にヨーロッパ!)⑤自由、だった。もう物じゃないじゃん!と判断しにくい所ではあるが、抽象的な概念を書く人はそもそも物で幸せを感じないのだそうだ。なんだ、じゃあ益々物はいらないじゃん!ということになる。一般的にはリストには物を選ぶ人が多いらしく、本とか料理器具とかパソコンとか、この方が捨てる基準がわかりやすいだろう。

 

著者もベスト3にあんなに大切だった本が入っていなかったそうで、論文のために買い集めた本なのに!と愕然としたらしい。そしてあっけなく高価な学術書をガンガン捨てていったそうだ。これを読んでから私もものすごく捨てたいモードが高まっている。

 

そろそろ都内も秋の気配が高まり、衣替えのシーズンとなった。そう、こういう時こそ服を見直すチャンス。なんだろう。ガラクタ捨てるというだけでワクワクが止まらない。