Dahlia's book log だりあの本棚

読書で得た喜びをここに記録として残します。 こんな本を読みましたという備忘録として。

#132 初めてイギリスに行った時に訪れたティーハウスの写真を見て思い出に浸る

『RSPV 第8号 イングランド50軒のティールームめぐり』

英国南部に位置するイングランド地域にあるティールームを紹介。 

RSVP 第8号 イングランド 50軒のティールームめぐり

RSVP 第8号 イングランド 50軒のティールームめぐり

  • 発売日: 2011/10/08
  • メディア: 大型本
 

 

先日読んだ本を購入した時、一緒に買った1冊。表紙の美しさと既視感に惹かれた。

 

 

この雑誌が発刊されたのはロンドンオリンピックの前の年2011年で旅行者をターゲットとしたものと思われる。もしウェールズスコットランド北アイルランドまで含めた「英国」 全体のものであればもっと分厚い1冊になるに違いない。

 

日本も同様だが飲食店、特に喫茶に当たるものは時代の波というか、流行り廃りであっという間にお店が無くなってしまったりする。小さなスタンド型のカフェがあったはずなのに、いざお茶でもと買いに出かけると花屋さんになっていたりする。編集後記を見ると100軒近いリストを元に一つ一つ訪ね歩いて取材したとのこと。

 

イギリスの人は始終紅茶を楽しんでいるイメージがあるが、コーヒーだって結構飲む。そしてちゃんとお茶の時間というのが存在するのだけれど、これが結構多い。有名なところではアフタヌーンティーだと思うが、この時紅茶(大抵はミルクティー)とスコーンがメインで、スコーンにはクロテッドクリームという生クリームの固いやつとバターの中間のようなぽったりとしたクリームとジャムを添えて食べるのだけれど、これを称して「クリームティー」と言い、ちゃんとしたところで食べればすこぶるおいしい。

 

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左の青いデザインのものがクロテッドクリーム。Roddasのものは普通にスーパーでも売られているので、滞在中にスーパーで買って部屋で美味しくお茶したりとずいぶんお世話になった思い出の品。

 

 

この本の表紙を見て、「ああ、これ見たことあるな」と思ったのだけれどどこだったのかが思い出せない。過去の思い出に浸っている間、ああまた行きたいと思ったお店がこの本の中でも掲載されていた。

 

そのお店はヨークという町にあるBetty'sというティーサロンで、初めてイギリスに行った時に訪れたお店。その日は雨が降っていて、8月とは言えヨークの町は上着にスカーフでも寒いくらいだった。寒さに耐えかねて入ったお店がたまたまBetty'sだったのだけれど、全てが「美」だった。空間全てがイギリスの暖かさというか、歴史というか、もちろんクリームティーもおいしくてとにかく圧倒されたのを覚えている。ヨークはロンドンからはなかなか遠くてその後訪れる機会に恵まれずにいるのだけれど、コロナが収まりまず最初に行く国はヨーロッパと決めているので、ヨーク訪問も視野にいれたいと思っている。多分ハロゲイトの店舗かヨークの店舗、ダウントン・アビーにも出てきていたと思う。

 

今は至る所でイギリスの紅茶が手に入る。最近はもっぱら成城石井でTyphoonのゴールドを飲んでいる。この頃寒くなりつい鉄瓶を購入してしまった。買ったのはこちら。

今住んでいるところはガスだけれど、本宅はIHなのでこちらを購入。オイゲンの鉄瓶は他社に比べて結構重い。本当は1.5リットルくらいのものを購入したいと思っていたのだが、空の状態で2キロを超えるので小さめのものにした。初めての鉄瓶なのでまあいいかな、と思いながら只今育てているところなのだが、1リットルで丁度良かったと思っている。なぜならこの鉄瓶は空の状態で丁度2キロ。ここに水が入れば3キロ近くなるし、鉄は熱を維持する性質があるので持ち手の辺りまでかなり熱くなる。多分1.5リットルだったら重さにやられて扱えなかったかもしれない。

 

鉄瓶はエビアンなど硬度300くらいの水で沸かすと内側に「湯垢」という白いカルシウムが固形化して付着し、サビを防いでくれるらしい。寒かったこともありずっと沸かしっぱなしにしていたらなんと内側にサビのような茶色い点がいくつかついてしまった。鉄は必ず錆びるので仕方ないのだけれど、まだ使い始めて数日。これは早くに湯垢をつけねば!とコントレックスを入れてしばらく沸かしてみたら、なんと白く凝固していた湯垢に薄く黄橙な色が付き始めた。1本沸かしたところでまたエビアンに戻したけれど、また白く戻ってくれますようにと願かける気持ちで今日もお湯を沸かしている。育てている感がたまらない。

 

今までは無印の湯沸かし器を使っていた。鉄瓶が来てからは全ての飲み物に鉄瓶で沸かしたお湯を使っているのだけれど、味がかなりまろやかになることに驚いている。この驚きがいつか当たり前になってしまったら、外で気軽にお茶なんかできないだろうなというくらいに美味しい。今もミルクティーを飲んでいるけれど、気のせいか冷めにくい気もする。紅茶の渋みもまろやかでミルクティーには丁度よい。

 

早くまたイギリスに行ける日が近づけばと思わずにいられない。この頃また感染者が増えているとのことだが、いつかはまた元通りの日々がやってくると信じている。