Dahlia's book log だりあの本棚

読書で得た喜びをここに記録として残します。 こんな本を読みましたという備忘録として。

#204 柚子胡椒&すだち胡椒を大胆に使いこなしてみたくなりました

 『雑貨店とある1~2』上村五十鈴 著

雑貨店の隅には小さなカウンターがあり、そこはカフェになっている。不思議な店長とバイト君。

 

雑貨店とある 1巻 (芳文社コミックス)

雑貨店とある 1巻 (芳文社コミックス)

 

 

新しいパソコンを買ってからKindle for PCの様子を確かめたくなりマンガを購入してみた。映り込みが嫌だったので画面にフィルターを張りノングレア状態にしているのだけれど、目にも優しく貼って正解だと思っている。

 

私が読むマンガはいつもテーマが決まっていて①旅行、②食べ物、③笑い、しかありえない。この本を購入した理由は、以前に読んだ『ヨーロッパたびごはん (コミックエッセイの森)』のAmazonページの下のほうにおススメの一つとして紹介されていたもので、評がなかなか良かったのを記憶してたことから試しに1巻を購入。なんとなく勢いで2巻も購入してしまった。

 

店長はなんともゆるりとした感じで、人を和ませるようなほんわりしたタイプの人だ。彼が作るカフェのメニューは昔ながらの素材が多く、日本の食材でありながら和に偏りすぎていない洋菓子という感じだろうか。

 

1巻目、この場面を見てそういえばこの冬まだリンゴを食べていないことに思い至った。リンゴは過熱するだけでとんでもなく美味しくなる。「とある」では厚めに切ったりんごをフライパンで焼いたりもしているみたい。わかります。レンチンしただけでも美味しいし、バターで焼いてシナモンかけてアイスと一緒に食べるのが冬の醍醐味。リンゴを加熱するというとげっ!という顔をする人がいるが、アップルパイだって加熱するよね?と言うと途端に納得する。サクサクした生のリンゴも好物だが、加熱したリンゴも乙である。

 

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ああ、焼きリンゴが食べたくなる。バニラアイスと焼きリンゴは絶品以外の何物でもない。

 

店長の創作メニューの中でも気になったのが2巻に出てきたこちら。柚子胡椒を大胆にもトーストに使うというレシピだ。

 

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 考えてみたら私も洋メニューに柚子胡椒を使うことが多い。何に使ってもおいしい柚子胡椒。香りだけでなく、ぴりりと味が引き締まるのも手放せない理由だ。

 

柚子胡椒が出たついでに柑橘ものを整理しておきたい。毎度産地の方から指摘されてしまうのだが、大分県は「かぼす」、徳島県は「すだち」、そして宮崎県は「へべす」である。どれもみかんより小ぶりの青い実で、際立った酸味が特徴である。恐らく生産量が多い「かぼす」であれば都内でも簡単に手に入るだろう。

 

徳島には「すだち胡椒」というものがある。柚子より酸味があるせいだろうか、すだち胡椒は酸味より辛みが先に来た。しびれるような辛さだ。柚子胡椒の辛みが1なら、すだち胡椒は5くらいと確実に辛かった。たとえば刺身を食べる時のように調味料として単独で使うには辛すぎる。どうしようかなーとしばし迷い、発見したお気に入りの方法がある。それはお肉の下味をつける時に隠し味として入れることだ。鶏肉と豚肉は塩+すだち胡椒+オリーブオイルで味付けをし、冷凍している。

 

話を「雑貨店とある」に戻そう。トーストに柚子胡椒という組み合わせを見てから、すだち胡椒と柚子胡椒の新たな使い方を模索してみたい思いに駆られている。すだち胡椒のイメージはマスタードの使い方と似ているような気がする。きっとなにか新たな発見がありそうな予感なのだが、できれば洋風な感じでおしゃれに使いこなしたいものだ。

 

ストーリーは店長とバイト君とお店のお客さんたちとのほのぼのとした雰囲気に包まれており、料理が主軸になっているわけではないと思う。雑貨屋でありカフェであるというゆったりとした空間というか雰囲気を味わうにはもってこいの一冊だと思う。