Dahlia's book log だりあの本棚

読書で得た喜びをここに記録として残します。 こんな本を読みましたという備忘録として。

#654 毎回必ず何らかの発見があるのです~「有元葉子の料理教室 春夏秋冬レシピ」

『有元葉子の料理教室 春夏秋冬レシピ』有元葉子

季節別のお料理。

 

今手元にある料理家さんの書籍の中では著者の作品が最も多い。おそらく素材別、調理法別に作品があるため、つい集めたくなってしまうのだろう。

 

本書もそんな理由で購入したいと思っていたのだが、なかなか書店で見かける機会がなく、内容を確認できないことから購入を躊躇していた。ありがたいことにKindle Unlimiteで読めることを知り、早速ダウンロードした。

 

本書はタイトルにもあるようにそれぞれの季節に合わせたお料理を紹介している。17年に出された書籍なのでこちらと同じ時期に書かれたものだろう。

 

これも個人的な好みの問題だが、私はレシピ本は紙版を購入するようにしており、文章が多めの作品が好きだ。上の本はむしろ文章のほうが多いので好き嫌いが分かれるとは思うが、本当におすすめです。

 

さて、本書に戻ろう。季節別に料理を紹介するにあたり、「季節別」とは2つの方法があると思う。一つ目は素材の旬に合わせて作った料理、二つ目はそれぞれの季節に行われるイベントに合わせた料理だ。例えば、柿であれば秋だし、牡蠣であれば冬などそれぞれの旬の素材を使うことで季節感を演出することができる。また通年購入が可能な素材でも、冬至にはかぼちゃ、のようにその季節のイベントに従った食材に季節をつなげることができるだろう。

 

今回は著者がご自身の料理教室で教えてきたというレシピを紹介しておられる。和と洋が良いバランスで紹介されており、どちらかというと写真は多め。お料理だけではなくデザートもあり、ご自宅でお客様をもてなす様な華やかなレシピが多いようだ。夏は温かいアジアの国の料理、秋はイタリアの料理が紹介されているが圧倒的にイタリアのお料理がおいしそう。

 

 

著者のレシピはとてもシンプルに書かれており、作り手の感性にまかせます!的な面があるので「説明が少ない!」と思われる方もおられるだろう。逆に私はそんな完結した潔さが好きなのだが、このレシピは本当に簡単なので早速作ってみたい。

 

著者の作品で最も影響を受けたことは、野菜と果物を合わせても良いのだ!ということを知ったことだ。どうしても果物はデザートであって料理にはどうかなーと思っていたのだが、著者のレシピにはまったくそんな躊躇がなくて驚いた。本書であればこのレシピだろうか。

 

もちろんデザートレシピも素晴らしいのだが、果物のお料理メニューは毎回「おお!」と小躍りしてしまう。ぶどうをこんな風にアレンジするアイデア、やっぱり有元先生はすごい!