『江戸っ子出世侍 姫様下向』早瀬詠一郎 著
ついに香四郎も嫁取か。
気がついたら5月も終盤になっており、梅雨のニュースがちらほら出始めたことに驚いている。そうだ。今年こそレインブーツを購入したい。今持っているものはサイズが大きい上に重すぎて長い時間履いているのが辛すぎる。今年こそ!今年こそ!とすでに数年経ってしまったが今年は絶対に購入する予定だ。
さて、Kindle Unlimitedで読めるのは4巻までということで、早速続きを読んだ。
お役目もなかった貧乏旗本が謎の力に動かされて出世していくストーリー。香四郎は今や殿と言われ峰近家を守っているが、実際にはおかねを筆頭に7人のシニア世代の女性陣が切り盛りしている。今は登城する機会は減ったが、それでも公家と武家を繋ぐ役割についているので元大奥勤めのおかねが居てこそ、香四郎の生活は成り立っているようなものだ。
香四郎は女癖が悪いという噂が広まっており、それゆえの七婆体制だ。酸いも甘いも知り尽くす七婆たちに囲まれ、香四郎は家では最も立場が弱い。さらにはおかねの差し金で嫁候補が決まってしまった。それも武家ではなく公家だという。しかもわざわざ京都からやってくるそうなのだが、香四郎は全くもって期待していない。きっと香四郎好みの女性ではないだろうし、文化も違えば堅苦しい日々になるだけだ。
次代はそろそろ江戸が終わる頃。実際には朝廷側と武士側での結婚というのは多かったのだろうか。明治に入れば貴族というものが生まれるが、もし香四郎が高貴な生まれの人とのつながりができたのならば、きっと明治では大成することだろう。
さて、その嫁だがまずはおかねの知人で大奥で働くものが挨拶にと峰近家へやってきた。京都の文化は江戸とは大きくことなっただろうが、言葉だけでなく化粧から着物までも異なっていた。香四郎はそんなおばば友達の登場にも驚くが、わけがわからぬままにどんどんと進んでいく様子に自分のこととは思えないような、本人の意思に関係なくことが進んでいく様子に右往左往だ。そして準備のためにとまた家に人が増えたりと、香四郎を置いて回りがしっかりと先へ進めていた。
香四郎の仕事だが悪の気配が近づいてくる。2年前まで仕事の無かった香四郎なので、働くこと自体がほぼ初の内容ばかりなせいか、至極単調に悪へ対峙している感がある。4巻目はタイトルにもあるように香四郎の嫁取がテーマなので、敵との戦いにはなかなか興じることができなかった。
さて、残りをどうしよう。しばらくは様子を見て見ようかな。あと1か月はKindle Unlimitedを楽しみたい。