Dahlia's book log だりあの本棚

読書で得た喜びをここに記録として残します。 こんな本を読みましたという備忘録として。

#391 臨場感ある旅マンガ~「ふんわり旅レポマンガ」

『ふんわり旅レポまんが』レナ著

オランダ、ベルギー、フランス、スペインの旅。

 

 

Amazonで仕事で使う書籍を調べていたら、ぽんと上がってきた一冊。表紙もきれいだしお手ごろ価格だったこともあり購入してみた。

 

いつになったら自由に旅に出られるのだろう。ロシアやイギリスではまたもやコロナがぶり返しており、日の感染者数もぐんと増えているそうだ。

 

本書は大陸側の旅行記で、ベルギーから始まりスペインまでと割と広範囲になっている。コロナ禍で往来が制御されてからというもの、旅行関連のマンガを好んで読んできた。そしてこの一コマを読んでハタと気が付いた。

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今まで読んできた旅モノのマンガは登場人物が動物や2頭身とか3頭身とかちょっと崩した風な人の絵になっていることが多く、旅行者の顔が書かれているものは少なかった気がする。ながらりょうこさんのこちらは人が出てくる。

 

でもドイツ生活を初めてからのこちらは、タイトルからもわかるように主人公と喋る猫が中心の生活を描いているので完全に人物だけでストーリーが進んでいるわけではない。

 


そこで本書。こちらは登場人物がちゃんと人の姿で出てくる。それが他の作品にはない臨場感を生み出している。マンガは人が人でいて当たり前なところがあるのに、こと旅行マンガとなると「人が旅している」という設定がものすごく新鮮に思えた。そして本書を読んではじめて、動物が移動している旅モノは、読んでいる時には全く気にならなかったけれど現実離れした図になっており、改めてリアル感が若干欠ける要因になっていることに気が付いた。

 

例えば、動物の体形となるとどうしたって身長が人間とは異なるので街中に居る場面など建物とのバランスが狂う。建物の中の大きさ、椅子に座っている時、立っている時、いざ自分がこの登場人物に成り代わってその場に立ったらどうなるのかな?という疑似体験がしにくい。

 

一方で本書は絵がとにかくキレイで、ちゃんと大人が旅しているのがわかるし、物の大きさや雰囲気がもっとストレートに伝わってくる。特に食べ物が顕著で「クレープ食べてます」とか「アイス食べてます」のように頻繁に出てきそうなシーンでは、顔が動物だとその質感や量や大きさがよくわからない。でも人間の顔であればはっきりとわかる。

 

肝心の旅行の内容も個人的にはとてもとても好きなパターンだった。

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これ、ベルギーのチョコの話の中に出てくるガレーのチョコワッフルとおいしいお店地図なのだが、チョコ好きとしてはこのシーンはものすごく惹かれるに違いない!地図もわかりやすいし、いつかは憧れのベルギーでチョコを心行くまで食べたい派としてはこの部分だけでも「買って良かった!」と満足。

 

そういえばこの頃あまり美味しいチョコを食べていない。メゾンのショコラはとても高級なのでなかなか手が出ずで、スーパーでアーモンドやヘーゼルナッツの入ったチョコばかり買って来ては「早くバレンタイン来ないかな」とぼやく日々。

 

スペインやポルトガルにもいつかは行ってみたいと思っているのだけれど、行きたい所が多すぎてなかなか実現できずにいる。このコロナ禍の間にお金をためておいて、いざ解禁!となった日には旅三昧の日々を送りたい。