神様がシュークリーム。
Kindle Unlimitedで2巻までを読んでいたのだけれど、続きを読みたくなり3巻目を購入した。今回も方位神である狐の黄金とともに神様から届く御用をきく良彦。
京都を代表する神社仏閣は数多く、ガイドブックに掲載されている名所を回るには数か月かかるのではないだろうか。市内の一つの区画の中だけ見ても地図上にはいくつもの寺社があり、たった2日程度の宿泊ではどこに行くべきか迷ってしまう。
大抵最後まで迷い続けるのが遠方にある嵐山や貴船で、短い旅行日程では丸一日かかるかもしれないこの二つの土地はなかなか訪れる機会がやってこない。私もいつか貴船神社にと思っているのだけれど、いつも最後まで迷った挙句、結局まだ一度もお参りに行けずにいる。その貴船が3巻に登場した!
それにしても著者の知識はすごいなあと感嘆せずにはいられない。徹底的な調査の上でストーリーを想像していくのだろうとは思うけれど、そもそもどうしてその神様にスポットを?と思う内容も多く、その博識さに毎回感心感動しつつ読んでいる。
今回はお菓子の神様の話があるのだけれど、少し涙してしまった。古事記なんて「昔々に書かれた相当昔の日本の神様のお話」というくらいの知識で、神様のお名前もうっすらしか覚えていないし、漢字でなんて絶対に書けないのだけれどこうして今風のストーリーの中に登場されるとぱっと覚えてしまうから不思議。
この本は老若男女に支持されているらしく、神仏に関心を持つ大人世代や不思議が好きなジュニア世代が購入しているらしい。うん、すごくよくわかります!だって、面白いだけではなくほんのり歴史にも触れられる。神様と人とが繋がっていた昔に思いを馳せ、私たちもそう生きていかなくては。それが日本人だもの!と気合が入る。
心が温まり改められる作品。読了後、心が少しきれいになった気がするのは私だけ?