『「ちゃんとしなきゃ!」をやめたら二度と散らからない部屋になりました』なぎまゆ 著
断捨離。
今までオンラインショッピングという選択肢はあれども、やっぱり確認して買いたいという気持ちがあった。その境界を軽々と乗り越えてしまったのは確実にコロナ禍のせいだ。物理的に外に出られなくなったので①ネットで買う、②これだけは妥協できないのでしばらく買わずにパンデミックが過ぎ去るのを待つ、そのどちらかを選択しているわけだが1年過ぎて①>②という感じ。きっと私みたいな人、世の中たくさんいるんだろうなと思う。
ショップで購入する時はお財布事情を鑑みて心のブレーキが稼働することがままあるのだが、ネットで見ると当たり前だが写真がものすごく素敵だったり、コメントが素晴らしかったりで「買うしかない!」とむしろ物欲が加速してしまう。しかも重いものも玄関まで運んでくれちゃう上に翌日には家に着くとかもう便利以外の何物でもない。
そんなこんなで、あれこれ買ってしまったわけです。そこでGW中に洋服は全てクローゼットから出して断捨離を実行した。紙袋がいっぱいになるくらいを思い切って処分し、少し空間が出来たのでしばらくはこれを維持したいと思っている。
ところがキッチングッズと本や雑貨が片付かない。本はもう一生の問題だと思っているので徐々に電子書籍化するしかないだろう。キッチングッズはもう仕方がない。いや、そういってばかりでは解決しない。さらには月に1度定期購入しているミネラルウォーター(1.5Lのペットを箱買い)の置き場所にも苦悶中。完全に在宅勤務の間は2箱でも足りないくらいだったのだが、通常勤務となった今では1箱でも持て余す。それを解除し忘れていたせいで、今、なんと4箱分のミネラルウォーターが家のあちこちに配置されている。
ああ、なんとかせねば、なんとかせねば。そんな時、たまたま見かけた本書を読んだ。Unlimitedで懐にも優しい一冊。著者がお友達の家を片付けるという設定になっており、2つのパターンがある。具体的に捨てるor片付けるをどう判断するか、などのアドバイスが役に立つ。
こちら、お友達のおうちのお片付けをお手伝いに行った著者の記録。このお宅はお母さまも断捨離をということで、プロのお手伝いの方もいらしていたらしい。著者はお友達のお部屋の断捨離を一緒に行う。マンガネタなので少し大げさなのかもしれないが、足の踏み場もなくドアの開閉もままならないお部屋を二人で片付けることに。3日かけてのプロジェクトだ。
1日目は住人がドアの外で待機し、著者が部屋の中のものを一つ一つ手渡しし、住人は手渡された物を「いるもの」「捨てるもの」「売るもの」のボックスに入れる作業を行った。その結果が上である。床が見えてる!
2日目、洋服など闇の部分に手を出す。これも一つ一つ全部出してまずは分類。これは機械的にやっていかない作業だと思う。こんまりメソッドのsparkling joy!なんてやってたら他の物に目が行ったりでなかなか作業が捗らないだろう。ここは心を頑なに、全てを分類するまではロボットになったかのように作業するに限るようだ。その作業を行い、3日目には物の居場所を作ってあげることできれいに片付いた。
Netflixのこんまりさんの番組では、出てくる家が全て大きかった。アメリカの一般住宅って大きいのね!と改めて思ったわけだが、スペースがあると買ってしまうのかもしれない。しかしショッピングはお金と物を交換するわけで、会社でのあれこれを我慢して稼いだお金を無駄なく使うという意味で買うことももっと吟味しなくてはと強く思った。
Unlimitedじゃなければ読むことがなかったと思う。片付けの様子が再確認できてよかった。やはり空間にゆとりがなければ心にもゆとりはないんだろうな。よし、片付けよう。