Dahlia's book log だりあの本棚

読書で得た喜びをここに記録として残します。 こんな本を読みましたという備忘録として。

#237 化粧より、服より、一番大事なのは髪!

 『女は、髪と、生きていく』

どんな髪型にすれば自分を鼓舞し、自分の心を満たせるかがわかる本。

髪で幸せや成功を引き寄せるのだ!

女は、髪と、生きていく

女は、髪と、生きていく

  • 作者:佐藤 友美
  • 発売日: 2019/11/27
  • メディア: 単行本
 

 

少し前にAmazonのセール時に購入しておいた本。そろそろ外に出る準備をしなくてはならないと思い立ち、美容系ファッション系の本を少し読んでおくことにした。

 

今までは身だしなみ系の本は書店でさっと目を通して気にいったものがある時のみ購入していた。そもそもセンスが無いことにプラスして長く海外にいた結果ますます見た目を気にしない質になってしまった。数年前に再び日本での生活が始まった時、周りの華やかさに圧倒され、場違いな自分をどうにかしなくては!と少し勉強するようになったのは良いのだけれど、帰国して1年目はそもそも何が流行なのかすら把握できなかった。例えば今年の色は「赤」ですよ!というところまではわかったとしても、色味の違いが私だけ微妙に違ったり、差し色の具合が古いとか、着こなしが古いとか、いやもう全体的にダメすぎた。

 

そこで、ありがたいAmazonのセールの時に評価が高いファッション系、美容系の書籍は評価の高いものを中心にkindle版で購入するようにしている。おかげで少しはまともになってきたと信じたいのだが、そんな矢先のコロナ禍でまたまたゼロに戻りつつある悲しい事態である。

 

そもそも、なぜ髪なのかというと、海外ではうかつに髪なんて切れないのである。この書籍の中にもあったけれど、日本の美容理容業界の技術は世界に誇るべきもので、美容師さんがミリ単位で髪をカットできるのが当たり前の日本で育ってしまうと海外で痛い目に合う。これは実体験をもっての悲しいエピソードなのだが、「毛先が痛んできたので3センチくらいカットしてください」と言ったら、ロングの髪がセミロングになりました(涙)とか、「少し明るめのブラウンにカラーお願いします」と丁寧に写真も持参で行ったのだが、家で髪を洗っているうちにどんどん色が抜けて一週間後には緑っぽい変なマダラになったり(号泣)とか、いろいろあった。なので、長期滞在している日本女性の髪はたいてい長い。私も日本人美容師さんがいらっしゃるサロンを必死に探したし、予約ができない場合には一時帰国までは美容室には行くまいと決めていた。

今のコロナ禍はあの頃をちょっと思い出す。でも安心して通える美容室がいくらでもあるのでそこはかなり違うだろう。自分に手を掛けると気持ち的にプラスになることが多い。髪型を変えること、エステやマッサージや整体にいくこと、新しい化粧品を買うことなんかで簡単に心機一転できるのは素晴らしいこと。よって、4月の新年度のスタートに向けて髪をどうにかしようと思っていた最適のタイミングで読むことができた。

 

まず、自分に似合う髪型とは自分の心から出るらしい。どんな自分でありたいのか、どうなりたいのか、どんな人になりたいのかとメンタルをとことん突き詰めていく必要がある。「似合う髪型にしてください。おまかせします。」と美容師さんまかせもいいのだけれど、それでは第三者の目に見苦しくなく、輪郭や体形や年齢にフィットしたものにはなるけれど、自分が気に入るかどうかは別のレベルとなる。本来活発な生活で、バリバリ仕事したいと思っている女性にアナウンサーみたいな愛されタイプの髪を施すと、心と髪型がマッチせずでしっくりこないのだそうだ。髪型は自分のルックスを基準に似合う似合わないを判断すること以上に「心に似合う」ことが大切なのだそうだ。

 

著者はとても面白い表現をしていて、仏像を彫ることと自分に似合う髪型を作り出すことが似ていると言っている。よく有名な仏師は仏像を自らの手で彫るのではなく、すでに木の中におられる仏様を掘り出しているという表現がある。それと同じで余計な髪が全部落とされるとつるりと本当の自分が切り出されてくる。

 

自分にどんな髪が似合うのかは前半部を読んでいるうちにぼんやり見えてきた。次にどうしても知りたいことがあった。そう、ケアだ。日本に帰ってきて一番思ったことは湿度の影響が髪に出すぎることだった。梅雨時期などは家を一歩でた瞬間に見事にクセがうねりはじめ、目的地に着くころには髪質もゴワゴワになっている。そのやり方についても参考になる意見がいくつかあった。が、これは前作のほうが詳しいようなので近く購入して読んでみたいと思う。

 

日陰でひっそりしているべきタイプの私ではあるが、この著者の一言に一縷の望みを託したいと思う。

 

また、毎日自撮りをすると必ずきれいになります。これはファッション、美容、ダイエットなど、あらゆる女性の見た目ジャンルのコーチが実践的に証明し、口をそろえて言っていることです。

 

前に読んだフランスの美容の本にも書かれていた。

 


自撮りや鏡で自分を観察することは、他人からの目を意識した客観的な自分観察眼を養うのに有効だ。著者曰く、自分で髪をセットする時、鏡を正面において作りあげるけれども、いざ実生活で人から見られている自分というのは必ずしも正面からだけではない。横から、後ろから、上から見られているわけで、そこをちゃんと意識することでぐっと美的要素を上げられるのだそうだ。

 

心に似合う髪型をしている人は、人生がうまくまわるようになります。なぜかというと、「内面と外面」が一致するからです。

 

服より、化粧より、髪。髪をきれいにして、その髪型に合わせて化粧を変えて、服を変えていく。なぜなら髪は自分から取り外すことができないからだ。化粧は落としてリセットできるし、服も着替えることができる。だが髪は体の一部なのでそこを引き上げない限り、変わりようがない。

 

ああ、春。心機一転したくなってくる一冊だった。