Dahlia's book log だりあの本棚

読書で得た喜びをここに記録として残します。 こんな本を読みましたという備忘録として。

#090 これなら飽きずに続けられる人になれるかも

『やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学』Heidi Grant Halvorson 

どうすれば3日坊主にならずに努力し続けることができるのか。

 

働かなくては食べていけない、食べていけなくては生きていけない。よって仕事をしなくてはならないのは頭では理解していつつも日々の業務に鬱々としてしまう。「好きなことを仕事にしよう!」という自己啓発的な文言を見かけるたびに鼻白む大人は多いと思う。なぜなら「好きなこと」よりも「自分の力量にあった仕事」のほうが往々にして稼げる場合があるからだ。要領よくあれこれ仕事ができればいいのだが、日々目の前に落ちてくる業務にあまり積極的になれずストレスが増すばかり。

 

そこで、仕事となるべく好きな分野を磨いてみよう。アルバイトができる程度で良い。少なくとも「仕事」と言える状態に、今の仕事でも生かせるようにレベルアップしようと思い立った。

 

ところがそれを阻む輩がいる。何のことはない自分の怠惰さのことだ。三日坊主どころか何らかのきっかけでモチベーションがあがり、あれこれ学習の準備を始めるまでは良い。ところがいざ出陣!ができない。メンドクサイのだ、単に。あんなにやる気に満ちていたのに何たることであろう。テキストにカバーまでつけたくせに、全く開こうとしない。だから今「好きなこと」を仕事にできずに悶々としている自分を顧みて、克服すべくこの本を読んだ。

 

Kindleで読んだのだが、意外と短い一冊だった。2時間あればだれでも読めると思われる。章の終わりには内容が丁寧に整理されているのでそれを読むだけでもためになるのではないだろうか。

 

自分に生かせることは以下。

  • まずは目標を具体化させる。曖昧な表現ではなく数字を入れて具体的なものを作り上げる。(例: ✖ お金持ちになる  〇1000万円貯める)
  • 「私にとっての成功とは何か」「成功への障害は何か」を繰り返し心の中で考える。成功した時の感情をしっかりと味わい、その時起きていることを明瞭にイメージ化することで、そこに至るまでの障害を想像することができる。あとは生涯を取り除くべく動くだけ。
  • 成功をイメージすると同時にそこまでの障害をイメージし、成功した自分と今の自分のコントラストを常に意識する。
  • if-then planning(もしこうなったら、こうする)で行動の計画を立てる。必ず「~する」の文章で考える事。またあとどのくらい目標までの距離が残っているのかを想定し、if-thenを考える事。 (例: ✖ 6時以降はごはんを食べない 〇 6時までにごはんを食べ終える)
  • すでにある自分の能力を証明するのではなく、自分の未知の能力を引き出す目標を立てる。
  • 目標とは能力を伸ばして今までできなかったことをできるようにするもの。成長ゴールでなくてはならない。

 

モチベーションの維持も大切だが、そもそも目標の立て方が甘いと気持ちが続かないということ。「ダイエットする」ではなく、「いつまでに何キロ痩せて何キロになる」のような目標でなくてはダメなのだ。そもそも何の目的で目標を立てているのだろう。本当にそれは目標なのだろうか?それを達成することが本当に己の望みなのだろうか。まずそこから間違っていた。

 

目標達成を山登りに例える例はよくみかけるが、それこそ「富士山山頂を目指します」という目標がある人は、日ごろのトレーニングの内容も組み立てやすく、実際の登頂日まで絶えず準備することができるだろう。ペース配分、持っていく物や装備品など考えるべきことを順序だって組み立てられるに違いない。その際にはif thenを使って「冬の登山となるなら、体温を逃がさないような装備品を準備する」のように目標に向かって一歩一方進むべく、土台を築くように基礎からコツコツ進めるだろう。

 

一方今の自分の目標は「登山してきまーす」程度の適当さで、富士山登頂を目指す人には本気度が足りないと思われてもおかしくない。ひとまずif thenを習慣にすることにした。やってみると割とちゃきちゃき動けるようになる。「20時になったら、キッチンの片付けを始める。まずは洗い物。」と、順序だった計画が出来るように脳が勝手に動いてくれているような感じすらあった。

 

ということで、来週からは三日坊主にはならずに済みそうだ。張り合いのある一冊に出会えてよかった。