Dahlia's book log だりあの本棚

読書で得た喜びをここに記録として残します。 こんな本を読みましたという備忘録として。

#049 料理には掃除がつきもの 

料理家のキッチンをきれいに保つ決まりごと。 

ためない暮らし (だいわ文庫)

ためない暮らし (だいわ文庫)

  • 作者:有元 葉子
  • 発売日: 2016/02/12
  • メディア: 文庫
 

 

手持ちにあった有元さんのもう一冊のライフスタイル本を読んでみた。昨日の本の1年前に出た本で、内容は一部似通ったところがあるものの、こちらの本には少しだけレシピが出ているのが特徴。

 

とは言え、片付けについてはこちらの本にキーとなる基本の表現が多い。

 

「ためない」とは何でも捨ててしまえばよい、ということではありません。捨てたものがどうなるかも頭に入れて、持てるものはできる限り使い切るべきです。使い切るからには、それに耐えうる品物でなくてはなりませんから、いきおい物を見る目もきびしくなり、いかに使いみちがあるか?耐用年数は?本当にこれで満足できるのか?と自分に問いかけることにもなります。必要な物を必要なだけ持って、それをとことん生かして、流れを滞らせない、そんな暮らしをめざしたいものです。 

 

モノをためないコツは、必要を満たし、デザインや用途など満足ができ、丈夫で、美しく、己を楽しませてくれるべく毎日使用したくなるような厳選されたモノとともに暮らすこと。心の芯から欲さないものを買ってしまうことが往々にしてあるけれども、それはためてしまう結果となる。

 

結局、今まで読んできた本にもあったけれど、機能性が高く、美的感覚を満たし、なおかつ愛着を持てるものを手にするには、自身としっかりと向き合う必要があることに気がついた。例えばセーターを買う場合、これを1年着るのか、10年着るのかでは選ぶポイントが変わってくる。今の自分ではなく、10年後の自分がお気に入りの一つとして愛用し続けることができるのか。そして、それをメンテナンスする力量も必要だ。モノを買うにも長期戦略を立てなくてはならないのだ。それには自分がどんな人生をおくりたいのか、というところまで追求せねばならない。

 

ところで、有元さんの本を読んでいると片付けや整理整頓に終始する。むしろ料理と整理整頓は同意と見ておられる気もする。

 

料理の仕事に憧れを持ったスタッフ希望の方もちらほらありますが、では試しにと入った方は夢と現実のギャップに戸惑われるようです。なんだか素敵な仕事だと思っていたのに、私は初めから終わりまで雑巾片手に、時には両足の下に雑巾を貼り付けてはいつくばっていつも掃除ばっかり。

(中略)

私は掃除片付けも料理のうち、と当たり前のように思っているので、料理好き=掃除片付け好きと思うのですが……。

 

今や料理に関するお仕事というのも種類が増えていることと思う。今やSNSで人気を博した人が料理家やテーブルデザイナーとして活躍される時代なので、きっと有元さんの考えに即してさっと動ける様な人は少ないのではないかと思う。でも、ストイックであるべきなのだ。なぜなら、食べるものを体を作るもの。人の命を預かる仕事だから。

 

この本にある情報の中で、「結婚する方への台所道具アドヴァイス」という項目がある。それがとっても素晴らしいと思うので転記しておく。

 

手前味噌で恐縮ですが、私のお薦めはラバーゼのボウル、ザル、プレートの大が1セット、中1〜2セット、小2〜3セット。まな板1〜2枚、角バット、角ざる、角プレート各2セット。無水鍋の大小1セットまたは「チェリーテラス」というお店で扱っている「クリステル・スターターキット」1セット、と包丁大小各1本、ガラスふた付のフライパン20センチと26センチが各1個。あとは菜箸やおたま、ふきんといった小物類が適量。

 

これをミニマムなキッチン道具として記憶しておきたい。