Dahlia's book log だりあの本棚

読書で得た喜びをここに記録として残します。 こんな本を読みましたという備忘録として。

#027 北海道の天才たち

 北海道☆テレビ、略してHHTVを舞台とするマンガ。全6巻。HHTVにはバカ枠という採用枠があるらしい。試される大地、北海道。やっぱりおもしろい。

北海道は日本随一のエンターテイメント地域だと思う。え?あの人も?と驚くほどに北海道出身の有名人は多い。大阪なおみ選手だって札幌市民らしいし、ノーベル化学賞を受賞された鈴木章先生は鵡川のご出身。ニトリだって北海道企業だ。芸能界に至っては数えきれないほど多く、しかもかなりの知名度のある方ばかりだ。三浦綾子渡辺淳一も道産子。活躍する北海道出身者のなんと多いことか!

 

そんな中でもやっぱり上げておきたいのは「水曜どうでしょう」。ミスターこと鈴井さんと今や全国区の「俳優」となった大泉洋さんや安田顕さんが出ている北海道のローカル番組。これを放送していたのがHTB北海道テレビ)で、番組を作成したプロデューサーも今や有名人。「水曜どうでしょう」はNetflixなどでも見ることができるので、時間が空いたときふと見たくなってしまう。

 

そのHTBが開局50年記念としてドラマを作成した。


2分でわかる!「チャンネルはそのまま!」2020年1月5日から全国放送!

 

たまたまNetflixのおすすめの中に見慣れた名前が出ていたのでつい見てしまった。なぜなら原作を途中まで読んでいたからだ。作者は北海道出身の佐々木倫子さんで、この作品も期待を裏切らない面白さだった。あれをドラマ化?とどうしても見たくなり、ドラマ6作を一気に見た。そしてドラマを見て「やっぱり面白い!」と今度はマンガを再読。

 

佐々木さんの作品はなにか特殊な魅力のある人が登場する。このマンガはテレビ局の新人、雪丸花子が主人公で「バカ枠」で採用されるような逸材だ。佐々木作品の登場人物は人柄がとにかく魅力的で、惚れた腫れたの話がないのも好感が持てる。

 

マンガのセリフの吹き出しの外にかかれている登場人物の心の声がまた面白い。ストーリーも登場人物は真剣なのになにかこうコメディーのように感じられるのはこの心の声が鍵なんだと思う。

 

そもそも「バカ枠」なんていうアイデア自体、どうしたら浮かんでくるのだろうか。とにかくどのエピソードも期待を裏切らない面白さで、何度読んでも笑ってしまう。

 

そしてドラマの再現率が高すぎてこれまたよく似た方を探してきたものだと驚いた。特に小倉部長!「水曜どうでしょう」の藤村プロデューサーが俳優として演じておられるのだがもうマンガのイメージぴったりすぎで、むしろ藤村プロデューサーをモデルにマンガを描かれたのでは?と思うほど。雪丸花子役の芳根京子さん、こんな破天荒な役も見事に演じておられてマンガを読むときはもう頭の中で芳根さんの声が流れてくるほどにパーフェクトで一気にファンになってしまった。

 

お菓子好きな小倉部長。でも、よくわかる。北海道のお菓子はどれもおいしもの。