Dahlia's book log だりあの本棚

読書で得た喜びをここに記録として残します。 こんな本を読みましたという備忘録として。

#009 ショートブレッドを食べながら読むイギリスの名門校の裏話

相も変わらずイギリスのドラマを見ながら日々を過ごしています。今やっと『Father Brown』のシーズン5を見始めたところです。

 

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真ん中がブラウン神父です。この方、ハリーポッター赤毛のロンのお父さん役で出ていたんだそうですよ。気が付きませんでした。

 

ブラウン神父の左となりにいるマッカーシー夫人がですね、ドラマの中でお菓子なんかを作るわけですよ。見てると食べたくなってしまう!作る余裕のない私はたいていショートブレッドを買ってきてちびちび食べてます。ショートブレッド食べだすとやっぱりイギリス関連の本を読みたくなるんですよねぇ。それで、これを出してきました。

 

 

トップを走る方々というのはこんな生活をしているのか(大学教育の中で!)という純粋な感動を覚えます。藤原先生といえば『国家の品格』とか『祖国とは国語』などの作品が有名ですよね。もともと数学者でいらっしゃることに驚かれる方もいらっしゃるはず。作家のご両親をお持ちでいらっしゃるからか文章もとても知的で面白いです。

 

藤原先生がケンブリッジに留学なさったのは1987年とのことですから昭和がそろそろ終わる頃。1年間の留学だったそうですが、ご家族みなさんでの渡英です。3人の息子さんを連れて、奥様はさぞ大変だったことと思います。

 

イギリスにはケンブリッジとオックスフォードという大学教育の2大巨頭がありますが、両校からは数多くのノーベル賞学者が出ている他、イギリスの政財界で活躍する方のほとんどはオックスブリッジの出身者と言っても過言ではありません。

 

一般の留学記と異なるのは「研究員」として招かれたフェローだというところ。学生では経験できない学問の世界を垣間見ることができる点です。数学の巨匠たちってこんなの?と思うような面白い先生の裏話にあふれているところやケンブリッジのコレッジの伝統にも心奪われます。

 

ただこの時期まだまだアジア人が少ない頃です。次男が学校でいじめにあうというリアルなお話もでてきます。人事で海外赴任を言い渡された方が家族を連れていく場合にもきっとこういうご家族の苦労がおありだったと思います。

 

1年間のイギリス生活の中での奥様の大活躍も読みごたえがあります。もしかすると藤原先生よりも奥様のほうがウィットに富んでいるのでは?と思うような受け答えも夫婦漫才のようなテンポの良さ。

 

ああ、やっぱりちゃんと勉強して留学したかったなー!

またイギリスに遊びにいけるようにせめてちゃんと英語の勉強は続けたいと思います。